アパレル小売企業(上場)の実力  (7)純利益額

■アパレル小売企業の実力■

   ********  (7)純利益額  ********

動向を注目しているアパレル小売企業(上場)15社の純利益額(平成22年)は以下の通り。

   平成22年度・純利益額(単位・百万円)

(株)ファーストリテイリング---616億81(H22.8連結)

株式会社しまむら----------217億34(H22.2連結)

株式会社ポイント------------95億16(H22.2連結)

株式会社良品計画-----------75億06(H22.2連結)

ゼビオ(株)-----------------63億55(H22.3連結)

青山商事(株)---------------55億99(H22.3連結)

西松屋チェーン--------------53億53(H22.2単決)

AOKI HD------------------36億18(H22.3連結)

(株)パル-------------------23億20(H22.2連結)

(株)ハニーズ----------------17億58(H22.5連結)

(株)ユナイテッドアローズ------14億03(H22.3連結)

はるやま商事-----------------4億99(H22.3連結)

(株)タカキュー----------------4億27(H22.2単決)

藤久(株)--------------------2億77(H22.6単決)

(株)ライトオン----------------▲▲

(株)ファーストリテイリングの当期純利益額が約616億円と、ぶっちぎりで、同業他社を引き離しています。第2位の株式会社しまむらの当期純利益額約217億の2.8倍という高さです。(株)ファーストリテイリングは、アパレル小売業界におけるリーディングカンパニーとしてかなり長期間にわたって君臨するかもしれません。第2位ですが、株式会社しまむらも、(株)ファーストリテイリングと並んで、アパレル小売業界におけるリーディングカンパニーとして業界をリードしていくものと思われます。この2社の圧倒的強さが目立ちます。

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アパレル小売企業(上場)の実力  (6)純利益率

■アパレル小売企業の実力■

    ********  (6)純利益率  ********

動向を注目しているアパレル小売企業(上場)15社の純利益率(平成22年度)。

株式会社ポイント-------------9.7%(H22.2連結)

(株)ファーストリテイリング-----7.6%(H22.8連結)

株式会社しまむら------------5.1%(H22.2連結)

株式会社良品計画-----------4.6%(H22.2連結)

西松屋チェーン--------------4.5%(H22.2単決)

ゼビオ(株)------------------3.9%(H22.3連結)

(株)パル--------------------3.3%(H22.2連結)

(株)ハニーズ----------------3.0%(H22.5連結)

青山商事(株)----------------2.9%(H22.3連結)

AOKI HD-------------------2.8%(H22.3連結)

(株)タカキュー----------------1.9%(H22.2単決)

(株)ユナイテッドアローズ-------1.7%(H22.3連結)

藤久(株)--------------------1.3%(H22.6単決)

はるやま商事-----------------1.0%(H22.3連結)

(株)ライトオン----------------▲▲

日本国内の小売企業で、純利益率が5%を超えているアパレル小売企業は優良企業と評価されると思います。なかでも、株式会社ポイント9.7%、(株)ファーストリテイリング7.6%、この2社の純利益率は注目すべき高さです。高い売上総利益率に加え、販管費率抑制、コストコントロール力も優れているという証です。

純利益率が4%以上のアパレル小売企業、株式会社ポイント、(株)ファーストリテイリング、株式会社しまむら、株式会社良品計画、西松屋チェーン、この5社の損益収支構造を詳しく分析し、高い純利益率を確保できる仕組みを学び、自店の経営に取り込む努力をしたいものです。

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アパレル小売企業(上場)の実力  (5)経常利益率

■アパレル小売企業の実力■

    ********  (5)経常利益率 ********

動向を注目しているアパレル小売企業(上場)15社の経常利益率(平成22年度決算)は以下のとおり。

株式会社ポイント---------------17.5%(H22.2連結)

株式会社ファーストリテイリング---15.2%(H22.8連結)

株式会社しまむら---------------8.9%(H22.2連結)

株式会社良品計画--------------8.9%(H22.2連結)

AOKI HD---------------------8.2%(H22.3連結)

西松屋チェーン-----------------8.0%(H22.2単決)

(株)パル----------------------7.5%(H22.2連結)

ゼビオ(株)--------------------7.4%(H22.3連結)

(株)ハニーズ------------------7.1%(H22.5連結)

青山商事(株)------------------6.9%(H22.3連結)

(株)ユナイテッドアローズ---------6.0%(H22.3連結)

藤久(株)----------------------5.1%(H22.6単決)

(株)タカキュー------------------4.3%(H22.2単決)

はるやま商事-------------------3.0%(H22.3連結)

(株)ライトオン------------------1.4%(H22.5単決)

ディリーファッションストア大手の経営トップの方が、「世界的に見ると、優良小売企業とされるのは経常利益率が10%以上」と言っています。上記15社のなかで、経常利益率10%を超えているのは、株式会社ポイント17.5%と、株式会社ファーストリテイリング15.2%、この2社だけです。株式会社しまむらと、株式会社良品計画が、あと一歩というところにいます。徹底したローコスト経営で評価の高い「株式会社しまむら」でも、経常利益率10%の確保にはもう一段の経営努力が必要とされるようです。

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アパレル小売企業(上場)の実力  (4)営業利益率

動向を注目しているアパレル小売企業(上場)15社の営業利益率は以下のとおり。

株式会社ポイント-------------17.3%(H22.2連結)

(株)ファーストリテイリング------16.2%(H22.8連結)

株式会社しまむら--------------8.6%(H22.2連結)

株式会社良品計画-------------8.6%(H22.2連結)

西松屋チェーン----------------7.8%(H22.2単決)

青山商事(株)-----------------7.6%(H22.3連結)

AOKI HD--------------------7.6%(H22.3連結)

(株)パル---------------------7.5%(H22.2連結)

(株)ハニーズ-----------------7.0%(H22.5連結)

ゼビオ(株)-------------------6.7%(H22.3連結)

(株)ユナイテッドアローズ-------5.9%(H22.3連結)

藤久(株)--------------------4.4%(H22.6単決)

(株)タカキュー----------------3.5%(H22.2単決)

はるやま商事-----------------2.8%(H22.3連結)

(株)ライトオン----------------1.5%(H22.5単決)

株式会社ポイント17.3%、(株)ファーストリテイリング16.2%、この2社の営業利益率の高さが、断然、際立っています。2社は、共に、SPA(製造小売業)ですが、第3位の株式会社しまむらの「ほぼ2倍」という高い営業利益率を出しています。

一般的にみて、SPA(製造小売業)型のアパレル小売企業の売上総利益率は「高い」ところが多いのですが、それに加えて、販管費率を低めに抑制できている小売企業は、当然のことですが、高い営業利益率をも確保しています。逆に、売上総利益率は高いのに、販管費率を低めにコントロールできなかった小売企業がありますが、危機意識の低さを感じます。

売上総利益率が高いから、多少、販管費率が高かったとしても、黒字の営業利益率を出しているから、まだ大丈夫と、気を緩め、油断していると、あっという間に「赤字転落」すること必至です。とりわけ、営業利益率が4%以下の小売企業は、ちょっと気を緩めれば「赤字転落」に陥ってしまうと考えた方がいいかもしれません。

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アパレル小売企業(上場)の実力 (3)販管費率

■アパレル小売企業の実力■

    ***** (3)販管費率  ******

動向を注目しているアパレル小売企業(上場)15社の販管費率(売上比・販売費及び一般管理費)は以下の通り。

株式会社しまむら------------23.6%(H22.2連結)

西松屋チェーン--------------27.9%(H22.2単決)

ゼビオ(株)-----------------31.3%(H22.3連結)

(株)ファーストリテイリング-----35.4%(H22.8連結)

株式会社良品計画-----------36.9%(H22.2連結)

AOKI HD------------------38.7%(H22.3連結)

株式会社ポイント-------------43.2%(H22.2連結)

(株)ユナイテッドアローズ------45.4%(H22.3連結)

(株)ライトオン---------------46.0%(H22.5単決)

青山商事(株)---------------47.4%(H22.3連結)

(株)パル-------------------48.8%(H22.2連結)

(株)ハニーズ---------------51.0%(H22.5連結)

はるやま商事---------------51.5%(H22.3連結)

(株)タカキュー--------------56.3%(H22.2単決)

藤久(株)------------------56.5%(H22.6単決)

「強力な低価格政策+徹底したローコスト経営」を進めている、株式会社しまむら、西松屋チェーン、この2社の販管費率の低さが際立っています。一方、(株)タカキューの販管費率は56.3%と、株式会社しまむらの約2.4倍の高さです。しかし、販管費率が高いから、利益が出せないというわけではありません。売上総利益率が販管費率を上回っていれば利益を出すことは可能だからです。とはいえ、低価格競争の激しさを考えますと、販管費率の高さは、競争面で不利をもたらすことは否定できません。競争に打ち勝てる低価格競争力と、しっかりした経営基盤を維持し続けるためには、販管費率をコントロールし、徹底したローコスト経営に取り組んでいく必要があることは言うまでもありません。

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アパレル小売企業の実力 (2)売上総利益率

■アパレル小売企業の実力■

 ****** (2)売上総利益率  ******

動向を注目しているアパレル小売企業(上場)15社の売上総利益率(平成22年度決算・連結決算、または、単体決算より作成)は以下のとおり。

藤久(株)--------------------60.9%

株式会社ポイント-------------60.5%

(株)タカキュー---------------59.8%

(株)ハニーズ----------------58.0%

(株)パル--------------------56.3%

青山商事(株)----------------55.0%

はるやま商事----------------54.3%

(株)ファーストリテイリング------51.7%

(株)ユナイテッドアローズ-------51.3%

(株)ライトオン----------------47.5%

AOKI HD-------------------46.2%

株式会社良品計画------------45.2%

ゼビオ(株)-------------------38.0%

西松屋チェーン---------------35.7%

株式会社しまむら-------------32.0%

商品調達形態は、(1)SPA(製造小売業)型、(2)SPA+仕入商品(卸問屋・メーカー卸より)型、(3)100%仕入型、大きくはこの3つに分けられます。

この3つの形態を簡略すれば、(1)SPA型は「自社開発・自社生産、100%自社PB商品」、(2)はSPA型と卸問屋・メーカー卸等から仕入をミックスした商品調達形態、(3)100%仕入型は、卸問屋・メーカー卸等からの商品調達が100%、となります。

動向を注目しているアパレル小売企業(上場)15社の売上総利益率を見ていきますと、商品調達形態と価格政策の違いで大きく変わってくることが分かります。

「良質良品+オリジナル商品」に加え、「強力な低価格政策推進」を商品政策として積極的に進めているアパレル小売企業、例えば、株式会社しまむら、西松屋チェーンなどの売上総利益率は相対的に低くなっています。しかし、同時に、それは、彼らの「競争の強力な武器」のひとつでもあります。したがって、売上総利益率が低いから、即、「弱い企業」と判断してしまうのは危険です。それは、この2社の経常利益率、税引き後純利益率、販売管理費率などを詳細に見れば分かると思います。

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アパレル小売企業(上場)の実力 (1)売上高規模 

東証1部、東証2部、ジャスダックに株式上場しているアパレル小売企業、及び、未上場のアパレル小売企業には以下の企業があります。

東証1部では・・・・・

ポイント、パル、ハニーズ、ライトオン、ジーンズメイト、良品計画、コナカ、

西松屋チェーン、ユナイテッドアローズ、タカキュー、鈴丹、AOKI HD、

青山商事、しまむら、ゼビオ、ファーストリテイリング

東証2部では・・・・・

藤久

ジャスダックでは・・

パレモ、ナイスクラップ、マックハウス、コックス

未上場企業では・・・

シップス、ジャパン・イマジネーション、タツミヤ、玉屋、マミーナ、三起商工(ミキハウス)、

三峰、レリアン、イトキン、ファイブフォクス、三喜(ファッション市場サンキ)、

パシオス(田原屋)、あかのれん(名古屋)

上記の中から、次のアパレル小売企業15社の企業経営動向を追います。

(株)ファーストリテイリング、株式会社しまむら、株式会社良品計画、

青山商事(株)、AOKI HD、西松屋チェーン、ゼビオ(株)、

(株)ユナイテッドアローズ、(株)ライトオン、株式会社ポイント、

(株)パル、(株)ハニーズ、はるやま商事、(株)タカキュー、藤久(株)

■アパレル小売企業(上場)の実力■

  ***** (1)売上高規模 *****

(株)ファーストリテイリング----8148億円(H22.8連結)

株式会社しまむら-----------4296億円(H22.2連結)

青山商事(株)--------------1946億円(H22.3連結)

株式会社良品計画----------1637億円(H22.2連結)

ゼビオ(株)----------------1636億円(H22.3連結)

AOKI HD-----------------1311億円(H22.3連結)

西松屋チェーン--------------1177億円(H22.2単決)

株式会社ポイント--------------976億円(H22.2連結)

(株)ライトオン----------------869億円(H22.5単決)

(株)ユナイテッドアローズ-------835億円(H22.3連結

(株)パル--------------------698億円(H22.2連結)

(株)ハニーズ----------------583億円(H22.5連結)

はるやま商事----------------510億円(H22.3連結)

(株)タカキュー---------------227億円(H22.2単決)

藤久(株)--------------------219億円(H22.6単決)

株式上場しているアパレル小売企業の売上高規模では、(株)ファーストリテイリングの8148億円(平成22年8月・連結決算)が第1位で、第2位の株式会社しまむら・4296億円に約3852億円と大差をつけ独走態勢。また、第2位しまむらと、第3位青山商事の差も大きく、その差は約2350億円。上記、売上高規模ランキングで見ていくと、(株)ファーストリテイリングと株式会社しまむら、この2社のアパレル小売企業におけるリーディングカンパニー時代が、当分の間、続きそうです。

 

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