売れる販促セールに必要な仕掛け10(その4)

(9)セール時は、普段の売場よりも「一段と活気がある売場づくり」をすること。

セール時の売場が、静かで、閑散としていたのでは、お客はもちろんのこと、店の売り手、売場担当者も、「よし、売ってやるぞ」という気にもならず、盛り上がることもないと思います。普段の日と全く同じ、なにも変化なしでは、お客もエキサイトしません。おそらく、そんな状態では売上も上がらないでしょう。とりわけ、セール時には、売場の活気づくり、演出がとても重要なことは言うまでもありません。バーゲンセールなら、バーゲンセールらしいムード、雰囲気づくり、売場づくりに積極的に取り組む必要があります。

少なくとも、次の3点ぐらいは、しっかりやっておきたいものです。

売場を「にぎやかに、楽しく、面白く」すること。

セール下げビラ、売出しの旗、POPカード、広告ビラ、ハンドマイク、ハッピを着る等、活気ある売場つくり、雰囲気づくりに使えるツールをできるだけ多く活用し、セールを盛り上げるために売場を「にぎやかに、楽しく、面白く」する。

セール掲載商品は、ボリューム感と迫力のある商品の陳列・演出をすること。

ボリューム感、量感をだすとは、ただ単に、商品量が多ければよいということではありません。量感のある陳列・演出をするということです。陳列・演出技術の問題です。

売り手(販売員数)は多い方がいい。人間力で活気を出す。

売場担当者、パート・アルバイトさん、場合によっては、店事務所の後方人員も含め、総動員体制でセール対応する。

(10)大量に売れ残っているセール商品がある場合は、その商品量を後方へ移動などして、売場の陳列量を減らすこと。

お客は、セール商品が大量に売れ残っているのを見ると「買う気が失せてしまう」からです。セール中であっても、すみやかに処理すべきです。大量の売れ残り品が、いつまでも同じ売場、同じ特価台に置かれていると、セールの盛り上がりが大きく阻害されるからです。売場の品揃え鮮度も失われしまいます。お客の目にも、魅力の無いセールに映ってしまうことでしょう。「あの店のセールに行ったけれど、セール品が大量に売れ残っていたよ。セール残品が特価台に山積み。急いで買いに行く必要はないわよ」などという噂、評判が言われることのないよう十分注意したいものです。これが積み重なると、「お客の店離れ」が起きることになります。お客は、店側が考えているより「はるかに敏感」であることを決して忘れないことです。

セール商品が大量に売れ残っている場合の対応では、すくなとも、次の3点を敏速に処理。

プロパー売場の中にもどし、常備特価品的見せ方、陳列をする。

汚れた値札をつけ直す。売価も変える。

一時、売場から下げる。→倉庫へ。ストック箱へ。

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売れる販促セールに必要な仕掛け10(その3)

(7)店の売場担当者に、販促セールチラシ掲載商品の「お値打ち」と詳しい商品情報を、セール前日に十分に教えておくこと。

少なくとも、次の5点は必ず教えておくべきです。

①何故、この商品をセール商品として取り上げたのか、その理由。

②どんな「お値打ち」があるのか。そのポイントと「殺し文句」

③どんな売り方が良いか、売場は何処がいいか、使用陳列什器及び陳列演出形態。

④何故、この売価なのか。何故、この投入数量なのか。

⑤品切れしたらどうするのか。売れ残った場合の処理方法。いつまで売場に置くのか。

「とにかく、お値打ち品なんです。頑張って売ってください」というような情報提供の仕方はダメです。これでは、売場担当者は、「お客にその商品のお値打ち」を自信を持って説明することができません。お客に、その商品が何故お買得なのかを明解に答えられるよう、詳しく具体的な内容の情報提供をすべきです。こういったセール商品に関する情報提供と詳しい説明、そしてそのアピールを怠っている商品仕入担当者を見受けます。これでは、売れなくて当たり前、セールチラシ費用のムダ使いというものです。その販促セールで、本当に「売る気」がある、売上を上げようと考えているなら、少なくとも、先に上げた①~⑤ぐらいのことは、てを抜かずに、しっかりやっておくことです。売場担当者のモラール、「売る気」、「やる気」も必ずアップするからです。

(8)セール商品、とりわけ、目玉商品の売価設定は、「同じ品種・品目の商品で、今、最も売れている売価ライン(ボリュームプライスライン)の、上限で2分の1まで、ベストの売価は、その4分の1」、これを基本的考え方として設定すること。

セールチラシに掲載する目玉商品と、同じ品種・品目の「最も売れている売価ライン」が1500円だとすれば、その商品の売価を、上限でも、1500×0.5=750円、ベストの売価設定は、1500円×0.25=375円、ということです。「今、必要なものが安い、これがお値打ち価格」というなら、「これは、本当にお買得品だ。今、買わなきゃ損」と、お客が思わず買ってしまうような売価設定をする必要があります。セール商品は、「単に、価格が安い」ということだけでは売れませんが、しかし、価格訴求力が弱いと売れません。お客が「びっくりするような売価」、そして、「この品質の、この商品が、このお値段」と、嘘・偽りなく、自信を持って勧められるようでなくては、今のお客は買ってくれないと思います。(8)で述べた「セールチラシ掲載・目玉商品の売価設定の基本的考え方」は、私的経験法則ですので、それを無理強いする気はさらさらありません。しかし、今のお客は、本当の価値、お値打ちを見抜く目を持っていることだけは間違いないと思っています。

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売れる販促セールに必要な仕掛け10(その2)

(4)セール掲載商品は「自分でも買いたい、欲しい」という商品を。それなら自信を持って売ることができる。

セール掲載商品は、店の売場で働いている人(パート、アルバイトも含めて)、そして、仕入担当者も、「それなら欲しい、買いたい」という商品にしなければなりません。そういう、魅力ある商品であれば、売場担当者も自信を持って売ることができます。自信を持って、「この商品は本当にお値打ちですよ。お買得ですよ」と薦めることができます。掲載商品数、品目数がやたら沢山ある販促セールチラシがありますが、「これは本当にお値打ち品だ。今、買わなきゃ損だ」という商品は少ないものです。お店の人も、「そんなに売れるとは思っていない商品」をセール品として掲載している販促セールチラシは決して少なくありません。そういう内容の販促セールで売上を上げようというのは最初から間違っています。「自分でも買わない、買う気もおきない」、そういう商品を販促セールチラシに目玉品などと称して掲載するのは、もう止めるべきでしょう。店の信用、信頼を失うだけです。店の人も、仕入担当者も、自信を持って売ることのできる商品を品揃えした販促セールチラシを打ちたいものです。

(5)販促セールチラシ掲載商品の選定で、これだけは守りたい「4つの原則」。

販促セールチラシに掲載する商品は、①今、旬のもの、人気の商品、②今月、今週、よく売れているもの(昨年同月・同週によく売れていたものも調べて)を十分調べてから設定する必要があります。その時々の、お客のニーズ、要求にジャストミートした商品でないと売れないことは言うまでもありません。とりわけ、「タンス在庫がいっぱい」といわれている衣料品では、相当、真剣に検討すべきでしょう。「とりあえず、こんな商品をセールチラシ掲載商品にしておこう」というような、いい加減な考え、あまい考えでやると、今の、目の肥えているお客からヒドイしっぺ返しを受けること必定です。「今、旬のもの」、「今、人気のもの、話題の商品」、「今、最も売れているものを、魅力ある価格で提供する販促セールがお客に喜ばれるからです。販促セールの一つのベストの形といいますか、理想論を述べてきましたが、実際、やるとなるとなかなか大変なことは分かっています。しかし、ベストの形に、できるだけ近い形の販促セールづくりにの取り組むことを放棄してしまうことは決してやってはなりません。

販促セールチラシの掲載商品設定で、これだけは守りたい「4つの原則」。

①売場での日々の商品売行きデータを十二分に分析したうえで設定する。

②売場担当者の意見、考えをよく聞いて決める。

③競争店・競合店の品揃え、セールチラシ掲載商品等をよく調査したうえで設定する。

④店でよく買ってくれるお客、ファン、モニターなどの意見もしっかり聞いて設定する。

これらのことをやった上で、さらに、変えなければならないものがあります。それは、販促セールチラシ掲載商品の決定を、出来うる限り、セール実施月日に近づけることです。というのも、今という時代は、「実際に売場で売ってみないと何が売れるか分からない時代」だからです。販促セール実施月日の、早いところでは半年前、3ヶ月前、遅いとはいっても1ヶ月前にセール掲載商品を決めている店が多いように思いますが、これをどこまで変えることができるかが重要です。衣料品でいえば、セール実施の1週間前ぐらいまでに近づけることができればベターですが、これを実現することができる店は、そう多くはないと思います。仕入担当者の抵抗も大きいでしょう。1週間やそこらで、そんなお値打ち商品を探してくるのは難しい、いまどき、そんな商品が簡単に市場で発掘できるわけがないとか、なんとか、かんとか、出来ない理由をいろいろ並べ立てるかもしれません。ここのところを、どこまで乗り越えることができるか、そこが勝負どころでしょう。

(6)販促セールチラシ掲載商品の投入数量は販売予測数量を考えて設定すること。

セールチラシ掲載商品、とくに、目玉商品の投入数量(品揃え数量)は「少なすぎてもダメ。多すぎてもダメ」といわれます。少なすぎれば、セール商品を、せっかく買いに来てくれたお客で、その商品を買えなかった人から大変な苦情がでます。多すぎれば、多すぎたで、売れ残って、大きな値下げロスを出すことになります。よほど魅力のある商品は別ですが、セール商品として投入した数量が全てセール期間中に100%売り切れることは極めて少ないからです。「まあ、なんとかなるだろう」という考えで、仕入れ、商品手配、投入数量を決めるのは最も危険なやり方であることはいうまでもありません。

セールチラシ掲載商品の残品率は50%を超える店が少なくありません(もちろん、セール期間終了後に調べたセールチラシ掲載商品の残品率です)。商品を100投入したら、50は売れ残るいうくらいの臆病さがあっていいと思います。自分では売れると思った数量の60%~70%の実売ができたらいい方なのです。要は、「こちらが思うほど売れない」ということです。したがって、セールチラシ掲載商品の投入数量はよくよく考えて、販売数量予測をしっかりやって設定すべきだと思います。そうしないと、セール回数が多ければ多いほど、「売れ残り品の山」、「値下げ対象商品の山」を築くことになります。これは絶対に避けねばなりません。

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売れる販促セールに必要な仕掛け10-(その1)

(1)本当のお値打ち品を提供すること。ウソをつかないこと。だまさないこと。

お客は、店と商品と、その店で働いている人々のことを実によく見ています。セールチラシで、それほどお値打ち品でもないモノを、「安い、安い。こんなにお買得品です」などといって売りつけるのは厳禁です。お客は、はじめのうちは騙されているとは分からずに、それでも買っていくかもしれませんが、いずれ気がつきます。それが積もり積もると、「あの店は信用できない。騙された。もう買わない」ということになります。店の信用、信頼度は大きく失われることになり、短期間で店は衰滅してしまいます。お客の信頼を失った店の寿命は短いものです。販促セールチラシに掲載する商品・品目数が、たとえ、少なくとも、本当のお値打ち品を提供していくことが大切です。

ある調査によれば、お客がセールチラシを見て、ガッカリしていること上位4は、①目玉商品が変わりばえしない、②欲しい種類の目玉が無い、③売る量が制限されている、④目玉商品の数が少ない、この4つです。そして、「特売はこんなものとあきらめている」人が50%超います。セールチラシに掲載する商品・品目は、よくよく考えて、お客が本当に魅力を感じる商品を載せる必要があります。それを怠れば、早晩、お客から見捨てられることになります。

(2)セールチラシ掲載商品が「一目で分かる売場づくりと陳列・演出」をすること。

バーゲンセールだというので、わざわざその店に行ってみたが、チラシ掲載の目玉商品が何処に置いてあるのか分からない、なかなか見つけられない。こんな不親切な店があるものです。「安い商品なんだから、自分で勝手に探し出せ」というのはいけません。あまりにも不親切、こんな姿勢、「売ってやる」という傲慢なやり方でバーゲンセールをやるのは店のためになりません。マイナスだけです。また、「なぁーんだ、バーゲンセールというけれど、昨日の売場とちっとも変っていないじゃない。どこがバーゲンなの。ガッカリ!」と言われることの無いようにしたいものです。セールチラシ、広告ビラ、POPカード、平台、特価ワゴン、店内放送などを効果的に使い、「セールチラシ掲載商品、とりわけ、目玉商品が一目で分かる」陳列・演出、売場づくりをしておかねばなりません。

(3)今の時期、今の季節で最も必要なモノ、魅力を感じる商品を提供すること。

お客にとって、「今、必要でないモノ」は、「そんなに欲しくないモノ」を品揃えしても意味がありません。お客にとって、時期遅れ、シーズン遅れ、売れ残りの商品は、なんの価値もありませんし、魅力も感じません。バーゲン商品だから「多少、時期遅れの商品でもいいや」といって買ってくれるお客は今はもういないでしょう。「今、必要なモノが安い」、「今、旬のモノが安い」、それがお客にとっては「お値打ち品」なのです。バーゲンセールを打てば、なんでも売れる時代ではありません。セールチラシで「安い、安い」と騒げば、お客が集まってくる時代でもありません。お客が、今の時期、今の季節で最も必要なモノ、魅力を感じるモノをセールで提供し続ける、これがベストであることを決して忘れないことです。

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