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衣料品小売業・業種別動向を見る

衣料品小売業・業種別動向を見る

経済産業省大臣官房調査統計グループが、平成27年6月30日付で発表している政府統計-「平成26年 商業統計速報 (卸売業・小売業)」をもとに、衣料品小売業の業種別動向を見てみました。

001(図-1)は、「衣料品小売業・業種別-事業所数&売場面積」の比較グラフです。これを見ると以下のことが分かります。

①婦人・子供服小売業が、事業所数48543軒、売場面積・839万7037㎡と、圧倒的に大きな数字になっています。この数字から、衣料品小売業の中では、婦人・子供服小売業が、もっとも競争が激しいことが見て取れます。

005(図-2)は、衣料品小売業・業種別-年間販売額と売場面積」の比較グラフです。これを見ると次のことが言えます。

①年間販売額も婦人・子供服小売業が断然、トップで、その年間販売額は約4兆679億円という大きな数字になっています。衣料品小売業では、婦人・子供服小売業が最も大きなマーケットであると言えます。

②このことを考えると、衣料品小売業として、とるべき戦略の一つは、競争も激しいけれど、マーケットも大きい、婦人・子供服マーケットを制することであると思われます。

ところで、矢野経済研究所が発表した「国内アパレル市場に関する調査結果 2015」によれば、2014年の国内アパレル市場規模(紳士服、婦人服、ベビー・子供服)は以下のような数字になっています。

2014年・国内アパレル総小売市場規模→9兆3784億円

婦人服・洋品市場規模→5兆9086億円

紳士服・洋品市場規模→2兆5476億円

ベビー・子供服・洋品市場規模→9223億円

これらの数字を見ますと、国内アパレル市場を制するには、戦略的には、最も大きな市場規模を持つ「婦人服・洋品市場」で競争に打ち勝ち、大きな売上シェアを奪取することであると思われます。上記、市場規模別の数字を見ますと、衣料品小売業界では、「婦人衣料の強い店が勝つ」と、よく言われますが、「もっともな考え」であるように思います。

011(表-1)、(表-2)は、先述、経済産業省大臣官房調査統計グループが発表した「平成26年 商業統計速報 (卸売業・小売業)」をもとに作成した、衣料品小売業・業種別の主要データ比較表です。是非、ご覧ください。

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有力衣料専門店チェーンの『既存店・月別売上高前年比の推移』を見る

有力衣料専門店チェーンの『既存店・月別売上高前年比の推移』を見て思うこと。

矢野経済研究所が『国内アパレル市場に関する調査結果 2015』というレポートを発表しています。そのなかの、『2014年の販売チャネル別国内アパレル総小売市場規模推移』で、以下のような販売チャネル別データを載せています。

2014年における販売チャネル別国内アパレル総市場規模は、

①百貨店 2兆1221億円(前年比 97.4%)

②量販店    9869億円(前年比 96.2%)

③専門店 4兆9014億円(前年比102.7%)

④その他(通販等) 1兆3680億円(前年比104.0%)

これを見ると、国内アパレル市場動向(大きな流れ)を把握するには、まず、専門店と百貨店の販売額、前年比等の数字動向を良く見ること、とりわけ、専門店の販売数字動向を注視すべきであることが分かります。

Ss_001(図-1)は、有力衣料専門店チェーン4社(国内ユニクロ、ファッションセンターしまむら、西松屋チェーン、ハニーズ)の、2014年3月~2015年12月、22ヶ月間における「既存店・月別売上高前年比の推移」グラフです。この22ヶ月における各社の「月次売上高・前年割れ」の月数は以下の通り。

国内ユニクロ→6、ファッションセンターしまむら→7、ハニーズ→12、西松屋チェーン→11。

衣料品不振が「当たり前」のように言われてはいますが、この「月別売上高前年比の推移グラフ」を見ると、厳しい環境下のなかで、国内ユニクロ、ファッションセンターしまむら、この2社は、かなり頑張っていることが見て取れます。とくに、「ファッションセンターしまむらの強さ」が目立ちます。また、「国内ユニクロ」も、この22ヶ月間で、「前年比90%割れ」と大きく落ち込んだ月が2つ」ありますが、やはり、その「強さ」を出しています。有力衣料専門店チェーン「強し」の感があります。

イオンリテール、イトーヨーカ堂、ユニー等、GMSの衣料品販売動向、情報・ニュース等を見ていますと、「衣料品は、もうダメだ」と、どうしても悲観的に考えてしまいがちです。しかし、有力衣料専門店チェーンの売上動向等をよく見れば、「衣料品市場先行き悲観論」だけに支配されていると、これから先の進むべき方向を見誤ることになると言えるかもしれません。

Ss_009(表-1)は、前述、『有力衣料専門店チェーンの既存店・月別売上高前年比の推移グラフ』作成のもとデータです。(黄色でマークした月が、月別売上高「前年割れ」月です)

ここでは、有力衣料専門店チーン4社の数字しかありませんが、もちろん、これ以外にも、有力衣料専門店チェーンは、まだまだあります。とくに、アダストリア(ポイント含む)、ユナイテッドアローズ、良品計画等の販売動向を注視していく必要があろうかと思います。

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