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大手アパレル・(株)ワールドの業績推移を見る

(株)ワールドの売上高と経常利益率の推移

005(図-1)は(株)ワールド(以下、ワールドと略)の、2007年3月期~2015年3月期の期間における売上高と経常利益率の推移をグラフ化したものです。(「連結損益計算書及び連結包括利益計算書」等をもとに作成)。※ワールドは2005年11月に株式非公開化(MBO)を実施。

(図-1)を見ると次のことがわかります。

①売上高は2008年3月期の約3582億円をピークに下降傾向にあります。2009年3月期以降は、約3000億円から約3400億円の間で推移。

②経常利益率は、2008年3月期の約4.0%をピークに、以降、下落し続け、2014年3月期には約0.9%にまで落ち込んでいる。経常利益率の急激な落ち込みには、多少、「先行き不安」を感じないでもない。

営業利益率・経常利益率・当期純利益率の推移

006(図-2)は、ワールドの2007年3月期から2015年3月期の期間における「営業利益率・経常利益率・当期純利益率」の推移をグラフ化したものです。これを見ると以下のことがわかります。

③営業利益率、経常利益率は2008年3月期以降、下落傾向にあります。(ただし、2012年3月期は一時、上昇した)。傾向値から考えると、先行きは「横ばい、もしくは、微減」。

④当期純利益率は、2008年3月期の1.6%をピークに、下落が続き、2013年3月期は約▲0.2%、2014年3月期が約▲0.5%まで落ち込んでいます。2015根か3月期は、会計方針の変更があり、当期純利益率は約1.5%となっていますが、「まだまだ、先行き不安」な数字のように思われます。営業利益率、経常利益率の下落に歯止めをかけられるかどうか、2016年以降の数字を注意深く見続ける必要があります。

ワールドの経費率

012(表-1)は、ワールドの「決算短信(IFRS) 連結ー連結損益計算書」をもとに作成した、2014年3月期、2015年3月期の「主要経費科目の金額とその売上収益比率」です。

従業員給付費用、人件費の売上収益比率の高さが目立ちます。売上総利益と人件費から「おおよその労働分配率」を計算してみますと約33%になり、異常に高い数字には思えません。しかし、従業員給付費用は、販管費のなかでは、断然、大きなウェイトを占めています。賃借料、歩率家賃の低減は、相手があることもあり、そう簡単ではないだろうと考えますと、販管費の中の、人件費(従業員給付費用)と、「その他経費」、この二つにどこまでメスを入れられるか、低減できるかが、今後のワールドの経営にとって極めて重要なカギになるのではないかと考えられます。

(表-2)は、ワールドの業績推移(連結)をまとめたものです。

2007年3月期~2009年3月期の数字は「会社四季報 未上場会社版・(東洋経済別冊臨時増刊)」から作成。また、2010年3月期以降は、ワールドの「連結損益計算書及び連結包括損益計算書」をもとに作成。(注:2015年3月期の数字は、国際会計基準(IFRS)に会計方針変更後の決算短信・連結からとっています)

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