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ファッションセンターしまむら 客単価と1品単価の推移

ファッションセンターしまむら 客単価の推移  

(図-1)001_2 は、ファッションセンターしまむらの、1991年2月期から2014年2月期間における客単価(買上客1人当たり平均買上金額)の推移をグラフ化したものです。これを見ると以下のことが分かります。

ファッションセンターしまむらの客単価は、1993年2月期の3479円をピークに、以降、年々、減少し続け、2005年2月期にはピーク時より1158円も落ち込んだ客単価、2321円になっています(この数字はピーク時の66.7%です)。

しかし、2006年2月期以降、客単価は「ゆるやかな上昇を続け」、2014年2月期の客単価は2530円までアップしています。この、客単価上昇の背景になにがあったのか、しまむらグループの「各期・決算概要」をもとに、ファッションセンターしまむらの「客単価」、「1点単価」、「買上点数」の推移を詳しく追跡してみると、その背景にあるもの一つが見えてきます。

ファッションセンターしまむら 1品単価の推移

客単価の計算式は(客単価=買上点数×1品単価)

客単価→(買上客1人当たり平均買上金額」

買上点数→(買上客1人当たり平均買上点数)

1品単価→(買上商品1品平均売価単価)

006(図-2)は、ファッションセンターしまむらの1991年2月期から2014年2月期間における「1品単価(買上商品1品平均売価単価)」の推移をグラフ化したものです。これを見ると次のことが分かります。

ファッションセンターしまむらの1品単価は、1993年2月期の1133円をピークに、それ以降、年々、下落し続け、2005年2月期には712円にまで落ち込んでいます(この数字は、ピーク時の1品単価1133円の62.8%です)。

しかし、2006年2月期以降は、年々、「ゆるやかに上昇し続け」、2014年2月期には814円までアップしています。

以上、①~④で分かることは、ファッションセンターしまむらにおいては、客単価の変動(上がり下がり)と1品単価の変動が「ほぼ同じ動き」をしていることです。すなわち、1品単価が上がれば、客単価も上がる、という動きです。これは、「客単価=買上点数×1品単価」から考えれば当たり前の動きのように見えます。しかし、1品単価増、イコール、即、客単価増、というわけではなく、買上点数の変動によっても客単価は変動することを見落としていることを忘れてはなりません。

ファッションセンターしまむら 買上点数の推移   

009(表-1)は、ファッションセンターしまむらの、1191年2月期から 2014年2月期間の、客単価、1点単価、買上点数の推移をまとめたものです。これを見ると次のことが言えます。

表-1では、買上点数を赤で記してありますが、 1991年2月期から2014年2月期間における、ファッションセンターしまむらの買上点数の推移を見ていくと、その数字が、3.0点~3.3点という、極めて狭い範囲、ほとんど変動が無いというか、ほぼ一定に近い数字の形で推移していることです。

繰り返しになりますが、前述したとおり、「客単価=買上点数×1品単価」です。そして、買上点数の数字が「ほぼ一定」、もしくは、「その数字の変動が極めて小さい」という条件があれば、「1品単価増、イコール、即、客単価増」と考えても、そう大きな誤差は無いということができます。「ファッションセンターしまむらが、まさに、それだ」と言えると思います。ファッションセンターしまむらの買上点数3.0~3.3点という数字は、総合量販衣料品としては、高いほうの数字であり、その高い数字を長期間にわたり維持していることこそ、ファッションセンターしまむらの強さであると言ってもいいかもしれません。

参考データ

「無印良品」の客単価、平均単価、買上点数

株式会社「良品計画」のDATABOOKによれば、「無印良品」の客単価、平均単価、買上点数の数字は以下の通り。

年 度   客単価(円)  平均単価(円) 買上点数(点)

2008年  2162円    723円      2.99点

2009年  2114円    715円      2.96点

2010年  2044円    675円      3.03円

 

 

 

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有力衣料専門店チェーンの売上動向①-ユニクロ(国内事業)

ユニクロ(国内事業)の既存店の月別売上高前年比&客数月別前年比の推移で見る売上動向

(図-1)は、ユニクロ国内事業(ファーストリテイリンググループ)の2012年9月から2014年2月間における、既存店の売上高・月別前年比と客数・月別前年比の推移をグラフ化したものです。これを見ると以下のことが分かります。

005 客数・月別前年比と売上高・月別前年比の推移を見ていくと、2012年9月から2013年9月の間は、「売上高・月別前年比の数字が客数・月別前年比の数字より下回っている」という大きな流れがある。

しかし、2013年10月以降、2014年2月間の数字は、逆に、「売上高・月別前年比が客数・月別前年比を上回っている」流れになっている。

何故、このような二つの流れが起きたのか、「売上高=客数(買上客数)×客単価(買上客1人当たり平均買上金額)」をもとに考えてみると次のことが言えそうです。

「買上客数が増え、客単価も増える(上がる)」、この二つの条件が満たされれば、売上高も上がるわけですが、「客数が増えただけで、イコール、即、売上高増」というわけにはいかないことはご存じのことと思います。前述したとおり、「売上高=買上客数×客単価」、ですから、買上客数増=売上高増となるには、ある条件、すなわち、「客単価が同じ(変動していない、減少していない)」ということが必要です。

従って、先に述べた、①と②に見られる、まったく、逆・正反対の二つの現象は、「客単価の変動、すなわち、増減によって生じたもの」と考えることができます。そこで、売上高・月別前年比、客数・月別前年比、それに、客単価・月別前年比、この3つの推移を見てみました。それが(図-2)です。

001(図-2) を見ると、次のことが言えます。

2012年9月から2013年10月の間の客単価・月別前年比をみると、2012年11月と2013年10月、この2ヶ月以外の、他の全ての月の、客単価・月別前年比が「前年割れ」している。そして、「客数・月別前年比伸び率>売上高・前年比伸び率」となっている。

そして、2013年10月以降は、客単価・月別前年比伸び率が「前年超」であり、「売上高・月別前年比伸び率>客数・月別前年比伸び率」となっているのが分かります。これを見ると、「売上高をより伸ばす(前年超とする)には、買上客数を増やすことは、もちろん、欠かすことのできない必要条件の一つですが、それ以上に、客単価を増やすことが重要である」と言えそうです。

また、客単価(買上客1人当たり平均買上金額)=買上点数(買上客1人当たり平均買上点数)×1品単価(買上商品1品平均売価単価)」ですから、客単価を上げるには、客の買上点数を増やす、1品単価を上げる(高める)、この両者を上げる努力が必要です。どちらも、そう簡単にできることではありませんが、売上高を伸ばす「絶対必要条件」と言えます。

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