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日本チェーンストア協会の販売統計-「衣料品月次売上高前年比の推移」

チェーンストアの衣料品売上概況

日本チェーンストア協会が発表している販売統計-「衣料品月次売上高前年比」をもとに、平成21年1月~平成24年8月まで、この44ケ月間」の推移を調べてみると、「前年割れ」の月数が37」、そして、「前年超」の月数は、なんと7つしかないことが分かります。長引く量販衣料品の売上不振からの脱出は「かなわぬ夢」になってしまったような気がします。

しかし、一方で、ファストファッションといわれる一群のアパレル企業、衣料専門店チェーンの活躍が目につきます。海外勢の、①H&M(ヘネス&モアリッツ)、②GAP、③ZARA、④FOREVER21、そして、国内勢では、⑤ユニクロ(ファーストリテイリング・グループ)、⑥ファッションセンターしまむら、⑦良品計画(MUJI)等の小売企業、これら「元気組」の衣料専門店チェーンです。これらのアパレル小売企業の大活躍ぶりを見ると、本当に「衣料品は売行き不振」、「衣料品不況」なのかと疑問に思ったりもします。しかし、日本チェーンストア協会の販売統計-「衣料品月次売上高前年比」の推移を見ていくと、残念ながら、やはり、「衣料品は売れていない、依然として不振が続いている。低迷からの脱出は遠い夢」と考えざるを得ません。衣料品不況からの脱出のヒントは、前述した、一群の「元気組」衣料品専門店チェーンが何故大活躍できているのか、そこにあるのかもしれません。

■衣料品月次売上高前年比の推移

002(図-1)は、日本チェーンストア協会の年度別販売統計をもとに作成した、平成21年1月~平成24年8月、44ケ月間の衣料品月次売上高前年比の推移グラフです。これを見ると次のことが分かります。

この44ケ月間で、衣料品月次売上高が「前年超(前年比100%超)」の月数は7つしかない。そのうち6つは、平成23年3月の東日本大震災の影響で売上が大きく落ち込んだあと、平成23年10月以降のものです。この6つは、「前年の売り上げの落ち込みが大きければ、翌年の売上の前年比は100%超が多くなる」という、極めて当然というか、当たり前の「前年超(売上前年比100%超)」の数字でしかないように思います。したがって、平成23年10月以降に見られる「衣料品月次売上前年比100%超」の数字をもとに、「衣料品の売上は回復しつつある」と簡単に判断するのは危険ではないかと思われます。

■婦人衣料月次売上高前年比の推移

005(図-2)は、衣料品のなかの主力・婦人衣料の月次売上高前年比の推移をグラフ化したものです(データは図-1と同じ、日本チェーンストア協会販売統計月次一覧をもとに作成)。これを見ると次のことが分かります。

平成21年1月~平成24年8月まで、この44カ月間において、婦人衣料の月次売上高前年比が「前年超(前年比100%超)」となった月数は7。そのうちの6つは、前述した「衣料品月次売上高前年比」の推移と同じく、平成23年9月以降のものです。これを見ると、衣料品の主力である婦人衣料の売り上げが「回復しつつある」と判断はできないと思います。「婦人衣料の売上不振」ということは、衣料品の売上全体に大きなマイナス影響を及ぼすものだからです。繰り返しになりますが、チェーンストアの「衣料品売上不振」、「衣料品不況」からの脱出はそう簡単ではないと考えた方がいいのかもしれません。

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