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衣料品部門の粗利益率(2011年2月期)-GMS及び食品スーパー

GMS&食品スーパーの「衣料部門粗利益率」

GMS及び食品スーパー各社が2011年2月期・決算を発表しています。各社の決算補足(説明)資料から衣料品部門の粗利益率をピックアップし、メモしておくことにしました。

   会 社 名       粗利益率

イオンリテール---37.5%

イトーヨーカ堂----35.0%

ユ  ニ  -----37.2%

ダイエー--------33.6%

イ  ズ  ミ-----36.3%

平  和  堂----36.1%

ヨークベニマル---33.6%

ライフコーポ-----37.1%

フ     ジ-----36.7%

マルエツ--------34.4%

衣料部門のロス率と商品回転日数

イオンリテール---ロス率21.7%----商品回転日数・約79日

ユ ニ ー-------ロス率18.4%----商品回転日数・約73日

イ ズ ミ ヤ----ロス率10.0%----商品回転日数・約63日

各社の決算補足(説明)資料を見ると、大手GMS及び大手食品スーパー各社の衣料部門の粗利益率は約33%~37.5%。これは、食品部門や住関連部門の粗利益率と比べれば、約6ポイント~10ポイントも高い粗利益率です。長い間、衣料品の売上不振と縮小均衡が言われていますが、GMS、食品スーパー各社は、この衣料品部門の粗利益率の高さに「捨てがたい魅力」を持っているようです。「衣料部門の縮小策や、思い切った部門カット」に踏み切れないのはそのためかもしれません。

GMS&食品スーパーの衣料部門に低価格競争力は無い?

ファッションセンターしまむらの最近の粗利益率と値入率は、2009/2→31%、2010/2→31.3%、2011/2→31.8%、また、値入率は、2009/2→36%、2010/2→36.8%。

一方、上記、GMS及び食品スーパー各社の衣料部門の粗利益率は「ファッションセンターしまむらの、ほぼ値入率にちかい数字」になっています。これでは、徹底したローコスト経営、PB商品比率41%(売上比)による仕入コストダウン、そして、「高品質+ファッション性+最先端トレンド商品の積極的投入+低価格(安さ)」の商品経営を強力に推し進めるファッションセンターしまむらとの競争では「絶対に勝てない」と断言できます。

GMS及び食品スーパーの衣料部門には「低価格競争力は無い」といっても過言ではないかもしれません。「価格の安さで勝負する」のはやめ、「非価格競争→価格でなく、品質の良さと感性、センスの良さで勝負する」と、競争の盤面を変えて戦っても、そこで「生き延びれるチャンスも極めて少ない」ように思われます。何社かのGMSは、低価格競争力の強化と、その仕組みづくりに真剣に取り組んでいる姿が見られますが、はたして、他のGMSや、食品スーパーは、これから先の衣料部門の商品政策、戦略をどう考えているのでしようか、とても、気になるところです。「安く売っても利益が出せる仕組みづくり」が構築できないかぎり、GMSや、食品スーパーの衣料部門に「明るい明日は無い」ように思うのですが、これは、「いらぬ心配」というものでしょうか・・・。

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ファッションセンターしまむらの「大都市部への出店状況」

「都市部への出店」は”しまむら”の重点課題

ファッションセンターしまむらは「都市部(大都市)への出店」を重点課題としています。2010年度の方針には「ビルイン型店舗や都市型店舗の売上拡大」を重点課題の一つにあげており、さらに、2011年度の方針でも、「都市部店舗の売上増進と都市部の出店拡大」を重点課題としています。この「都市部への出店」の進捗状況を「しまむらの決算概要」のデータをもとに時系列でまとめ、グラフ化したのが、以下の(表-1)です。

002ファッションセンターしまむらの東京都における出店状況を時系列で見ると、2002/2期、2003/2期の2期は(出店0)、2004/2期~2006/2期は各年度とも(出店1)、2007/2期~2009/2期の3期は各年度とも(出店2)と、それほど多店舗出店を行ってはいません。

しかし、2010年2月期及び2011年2月期に、年度方針の重点課題として「都市型店舗の売上高拡大、都市部への出店拡大」を掲げた以降は、2010/2期(出店3)、2011/2期(出店8)と、年間出店数を増やしています。

また、横浜市等の大都市がある神奈川県への出店、大阪府への出店も着実に進めており、これら3地区の2011年2月期末の店舗数は、神奈川県・39店舗(2002/2期の期末店舗数は12)、大阪府・17店舗(2002/期の期末店舗数は4)と、この10年間で3倍以上の数字になっています。

大都市部への出店では、しまむらの希望通りの出店条件に合った出店物件を発掘するのはそう簡単ではなさそうですが、積極果敢に攻めているように思われます。①複合型大規模商業施設や大手小売企業が開発したSC等へのビルイン型出店、②出店場所が1階でなく、2階、3階でも出店、②売上比家賃費率5%ルールを都市部物件に限り、「売れると見込んだ物件に関しては7%~10%まで広げる、③売場面積規模も標準店舗規模である300坪~350坪が確保できなくとも立地条件と出店条件が有利であれば200坪以下でも出店、などかなり柔軟な対応をしています。しまむらが、大都市部における出店条件をここまで柔軟に対応するということは、「大都市部の店舗は、売場面積規模が多少、満足できるものではなくとも、高い売上効率、大きな売上高が確実に期待できるという大きな魅力がある」からに違いありません。しまむらは、今後、東京都、横浜市、大阪府、名古屋市等の大都市部への出店をなお一層、加速するものと思われます。

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株式会社しまむら-2011年2月期連結決算は過去最高益を更新

株式会社しまむら 2011年2月期連結決算

株式会社しまむらは、2011年3月30日、2011年2月期の連結決算を発表しました。この発表をうけ、2011年3月31日のしまむらの株価は7320円(終値)となり、2011年3月17日の株価6720円(終値)より600円高となっています。以下は、日本経済新聞(2011年3月31日付)の掲載記事からその骨子を抜粋し、それに関連情報を付加し、株式会社しまむらの2011年2月期・連結決算の概要をまとめたものです。

株式会社しまむら 2011年2月期連結決算

(1)株式会社しまむら 2011年2月期決算概要

  ①売上高(営業収入含む)→4410億円(前期比2%増)

  ②営業利益→398億円(前期比8%増)

  ③純利益→235億円(前期比8%増)

     結果、2期連続で過去最高益を更新。

(2)収益を押し上げた要因

  ①PB商品の販売増

   →売上高に占めるPB商品の比率は41%(前期比7%増)

   →PB商品・「ファイバーシリーズ」の販売が好調で5000万枚超

  ②経費の圧縮(広告宣伝費や店舗費用等)

(3)2012年2月期見込み

    ①売上高(営業収入含む)→4570億円(前期比4%増)

  ②純利益→215億円(前期比9%減)

(4)ファッションセンターしまむらは39店を出店。2月期末の店舗数は1200店舗。

以上は、日本経済新聞(3月31日付)掲載記事からの抜粋、要約したものです。

株式会社しまむら 2011年2月期決算に関する「他の付加情報」

(1)ファッションセンターしまむら(単体)の2010年度数値実績

 商品部区分     売 上 高  売上高   PB商品

              (百万円)  構成比   比  率 

商品1部(婦人衣料)--47532---13.0%--50.3%

商品2部(ティーンズ)--66203---18.1%--25.2%

商品3部(紳士衣料)--29467----8.0%---48.0%

商品4部(子供ベビ)--25975----7.1%---33.1%

商品5部(肌着)-----96500---26.4%---58.9%

商品6部(服飾雑貨)-40964---11.2%---34.8%

商品7部(寝具)----59103---16.2%----26.0%

合計         365747--100.0%----41.0%

 ※株式会社しまむら・「業績説明資料」より

(2)PB商品「ファイバーシリーズ」の販売数量

ファイバー肌着→夏物・2000万枚、秋冬物・3000万枚、計5000万枚

商品部門別PB商品比率の推移

商品部区分  2010/2   2011/2

商品1部----42.7%---50.3%

商品2部----22.5%---25.2%

商品3部----46.7%---48.0%

商品4部----33.4%---33.1%

商品5部----42.2%---58.9%

商品6部----31.4%---34.8%

商品7部----25.4%---26.0%

合計-------34.2%---41.0%

PB商品比率が高い部門は、商品5部(肌着)58.9%、商品1部(婦人衣料)50.3%、商品3部(紳士衣料)48.0%。

PB商品比率の伸びが特に高い部門は、商品5部(肌着)、商品1部(婦人衣料)。

  ※株式会社しまむら・「業績説明資料」より

今の時点で分かった「株式会社しまむらの2011年2月期・連結決算の概要」です。

   

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