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売上減少が続くベビー・子供衣料部門に活路はあるか。

総務省発表の「我が国のこどもの数」(2010年5月4日)によれば、日本の子供の数(15歳未満人口)は1694万人(総人口に占める子供の割合13.3%)で、1950年以降の最少記録を更新。歯止めなき子供マーケットの縮減が続いています。これから先も、このような厳しい状況が続くわけですが、はたして、ベビー・子供衣料部門に、これから先の活路はあるのでしょうか。

001■百貨店の子供服部門の先行き

(表-1)は、日本百貨店協会が発表している販売統計をもとに作成した『百貨店の子供服の年度別売上高の推移』です。2003年以降、売上高は歯止めなき減少・下降が続いています。グラフの傾向値でみる限り、これから先も、さらに減少・下降していくことが推測されます。また、年度別売上高前年比の推移も、2003年以降、「前年割れ」が続いています。2009年は「前年比90%割れ」という悲惨な結果に終わっています。データで見る限り、百貨店の子供服の先行きは「絶望的ともいえる状況」で、起死回生の活路を見出すことはとても難しい状況にあると思います。とりわけ、百貨店の直営子供服部門は、経営的側面から考えれば、売場面積規模縮小、投入在庫計画の全面的見直し、そして、全ての経費等の縮減縮小策を余儀なくされると考えられます。有力子供専門店チェーン、有力ブランドショップの誘致等で、この難局をなんとかしのいでいくという「他力本願的な対策」がとられるのではないかと思われます。

■ファッションセンターしまむらの「ベビー・子供衣料部門」の先行き

2001年2月期~2010年2月期、10年間における「ファッションセンターしまむらのベビー・子供衣料部門の、①年間売上高、②売上高前年比、③全体に占めるベビー・子供衣料部門の売上高構成比、④年度別店舗数の推移を(表-2)にまとめ、グラフ化してみました。

005 (表-2)を見ると、①毎年、期末店舗数は増え続けている、②しかし、毎年出店→店舗増→売場面積増→売上高増という流れは、2009年以降はストップ。店舗数が増え、売場面積が増えても売上は増えない→売場効率低下(売場坪当り年間売上高の低下)という厳しい状況が見られます。しかし、まだ、百貨店の子供服部門のような悲観的な状況になっているとは言えないと思います。したがって、そう簡単なことではないでしょうが、まだ、起死回生の活路を開くことができるかもしれません。ただ、「とにかく安いだけ」の低価格訴求一本槍の商品政策では活路は見出せないと思われます。

■株式会社F・O・インターナショナルの急速成長

ベビー・子供衣料専門店チェーン、そして、百貨店、大手衣料量販店のベビー・子供衣料部門の多くが、子供人口減、子供マーケット縮小という状況下で売上不振に陥り、大苦戦しているなかで、売上高を急伸させている企業があります。ベビー・子供服の企画、製作、販売を手がける「株式会社F・O・インターナショナル」(平成10年6月設立)がそれです。事業内容は、①全国有名子供服専門店(約660社、約1200店舗)への卸ビジネスと、②直営小売店(現在、国内152店舗)の経営、の二つですが、その急成長ぶりは驚異的です。それを数字で示します。(株式上場していませんので、有価証券報告書等は公表されていません。データは、あちこち調べて得られたものですが、絶対正確という自信はありません。その点は、ご容赦ください)

 年 度    売 上 高    前年比  経常利益と(率)

2007/6----80億2748万円--158%--21億1200万円(26.3%)

2008/6---108億3500万円--135%--27億100万円(24.9%)

2009/6---130億9100万円--121%--23億2700万円(17.8%)

2010/6---138億4600万円--106%

子供服の直営SHOPは以下の4タイプの店で152店舗(2010年7月現在

①「BREEZE」(ブリーズ)、②「apres les cours」(アプレ・レ・クール)、③「VENTURA」

④「marble spin」

商品政策→高感度・低価格商品  お手頃価格・例えば、1着1990円

言葉・文字で「高感度・低価格商品」というと、他の店の考え方と同じように聞こえてしまいますが、「株式会社F・O・インターナショナル」の『高感度』、『高品質』、『低価格』の真の姿は、彼らの店に行って、そこにある商品を実際に手にとってじっくり見てみないと決して分かりません。商品品質の「目利き」でないと理解できないでしょう。しかし、ファッションセンターしまむらのベビー・子供衣料部門や、西松屋チェーンの「高感度、高品質、低価格」とは明らか異なるものです。厳しい言い方で恐縮ですが、そこを見極められる眼力がなければ、『鍵』も、『ヒント』も、『活路』も見つけ出すのは難しいかもしれません。

「ボイス情報株式会社」の「こども市場総覧2009」によれば、これから先、ベビー・子供市場・分野別市場で、①伸びていくと予測されるものは、教育関連、サービス産業、そして、②かなり減少していくものは、子供服・洋品、玩具・娯楽関連、③横ばいが、ベビー関連、ということです。やはり、ベビー・子供衣料の先行きは決して明るいものではありません。

子供人口減、子供マーケット縮小という不可避の厳しい状況下で、何故、「株式会社F・O・インターナショナル」が急成長しているのか、それを徹底的に分析研究されることをお薦めします。是非、彼らの直営ショップ・「BREEZE」を見に行かれて、その商品、その品揃え、商品政策等をじっくり調査されることです。きっと、これから先、あなたの店を成長発展させていくことができる重要な『ヒント』、『鍵』、そして、『活路』を見つけ出すことができると思うのですが・・・・・・。

  (完)

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『しまらー』と「ファッションセンターしまむらの品揃え」-(7)

ファッションセンターしまむらの品揃えの魅力

ファッションセンターしまむらを支える「大のしまむらファン」、「大のしまむら贔屓」、「しまむら大好き人間」の巨大な顧客の群れ・『しまらー』は、一体、ファッションセンターしまむらの何にに惹きつけられるのでしょうか。おそらく、そのヒントは、しまむらの品揃えの特徴、特性のなかに隠されていると考えます。

今のファッションセンターしまむらの品揃えの魅力は、①低価格(安さ)+②ファッション性+③トレンド最先端商品の積極的投入+④良質(品質の良い商品)+多品種多品目1型少量投入型品揃え、この5つであることは、このブログのなかでも先に述べていますが、この、①~⑤を持った品揃えの魅力が『しまらー』を惹きつけているのではないかと思われます。

ファッションセンターしまむらの中興の祖と言われ名経営者の呼び声も高かった”ある経営トップの方”が、業界紙のインタビューや、講演などで、しまむらの品揃えについて話されています。ファッションセンターしまむらの魅力がどうやって作られてきたかがよく分かるお話ですので、そのいくつかを以下に書きとめておきます。

しまむらはファッションを売っているわけですから、やはり、消費者に提案する力が必要。我々は、20代後半から30代のバイヤーが、ファッション業界や、消費者の流れをとらえるために世界中を駆け回っている。そこから見えてくる色(カラー)や、デザインなどを店に持ち込む。原宿の店より早いこともある。

しまむらは商品の幅を広げる。だから、買う際に選択肢が多い。自分が買った後、同じ商品が値下げされているのを見るほどイヤなものはないから、品切れはあってもいいと思っている。

衣料品は売れたら、次の(新しい)ものが入っているのがいい。とくに、私たちは小さい商圏で商売をしていますから、同じ服を着ている人が沢山いるのはまずい。

われわれは小商圏多頻度を狙っていますから、月に1回来る店と同じというわけにはいかない。1、2週間に1回、足を運んで、その都度、商品が変わっていなければなりません。

しまむらはもともと母娘連れが多かった店なのですが、前にもまして増えている。

以上のお話に、ファッションセンターしまむらの品揃えの魅力が語られていると思います。

次にあげるのは、しまむらの人気度と魅力が分かる一つのアンケート調査データです。

■「安カワ服のお店と言えば?」

これは、OriRan(オリラン)が行ったインターネット・アンケート調査(若い女性たちを対象にしたインターネットのアンケート調査。2006/8.29-2006/9.29)から抜粋したデータです。

[質問]「安カワ服のお店と言えば?」

第1位---Jam Pixy--42.5%

第2位---honeys----37.0%

第3位---しまむら----25.0%

第4位---ハニーズ---20.0%

第5位---uniqlo-----17.5%

以下に、ダイソー、並木園、ローズファレファレ、ポップガール等があがってます。

  ※(注)・「安カワ」→安くて、かつ、かわいい服。

このアンケートに答えたのは、若い女性たち、とくに、中学生、高校生、ティーンエイジャーが多いように思いますが、しまむらは、なんと、「安カワ服のお店・ベスト10」の第3位になってます。これを見ると、中学生、高校生、ティーンエイジャーも、しまむらの巨大なファンの群れ『しまらー』の中に加えなければなりません。女性の10代から60代まで、ファッションセンターしまむらの人気の広さが良く分かるデータの一つです。

 『しまらー』と「ファッションセンターしまむらの品揃え」 =  =

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食品スーパーチェーンの衣料品売上高

縮小が続く食品スーパーチェーン衣料品売上高

JAS-日本スーパーマーケット協会(通常会員数103社)が毎月発表している販売統計を基に「衣料品売上高(集計企業社数60社)」の過去3カ年の推移グラフ(表-1、表-2)を作成してみました。JASの販売統計によれば、過去3カ年の衣料品年間売上高は、平成20年度(1月~12月)約2192億円、平成21年度・2073億円となっており、年々、縮小しています。平成22年度もその傾向は変わらないように思われます。衣料品を取り扱っている多くの食品スーパーチェーンは、衣料品売上高の減少に対して、これといった積極的な対策をとっていませんから、おそらく、これから先も、「歯止めなき売上減少」は続くものと考えられます。

002 (表-1)は、過去3カ年、平成20年1月~平成22年の11月の月別売上高実績の推移グラフです。これを見ると、上限値点(黄色○)も、下限値点も、かなり減少し続けているのが分かります。衣料品を取り扱っている食品スーパーチェーンの多くは、衣料品に対して、極めて消極的な取り組み姿勢ですから、この売上減少、衣料品部門の縮小傾向は、これから先も続き、上昇に転じることは「まず、ない」と思われます。

006 (表-2)は、平成20年、平成21年、平成22年の月別売上高実績の比較グラフです。平成22年の月別売上高の推移は、赤色実線で記してありますが、上期は「前年割れ」、そして、下期は「やや回復基調で、わずかに前年超」という数字になっています。しかし、前述同様、月別売上高の伸びは、全体の流れとして、「減少傾向にある」と言えます。

JAS・日本スーパーマーケット協会の通常会員数は103社ですが、そのなかで、衣料品を扱っている主だった食品スーパーチェーン、及び、各社の衣料品年間売上高(2010年2下期)は次のような数字です。

ヨークベニマル-約172億3000万円、東急ストア-約130億円、ライフコーポ-約297億円、平和堂-480億円、オークワ-約123億円、イズミ-約904億円、⑦サンエー-約142億円。

※注①-平和堂、イズミ、この2社は一般的にGMS(総合大型スーパー)に分類されることが多いので、食品スーパーチェーンとするのは「やや抵抗」があります。しかし、食品売上高構成比を考えますと、組み入れても違和感はないように思います。

ここに上げた、衣料品を取り扱っている主だった食品スーパーチェーン7社の衣料品売上高合計は約2248億円(2010年2月期)ですが、(表-2)にある、JAS会員企業60社の年度別衣料品売上高合計と「ほぼ同じ数字」になります。(ただし、この7社全てが、月々の衣料品売上高実績をJASに提供しているかどうかは分かりません)

しかし、いずれにしても、JASの販売統計の衣料品売上高に占める、この7社の売上高構成比が大きいことは容易に推測されます。それを前提に考えますと、繰り返しになりますが、「やはり、食品スーパーチェーンの衣料品売上高は、これから先も縮小していく」と言わざるを得ません。というのも、この7社のなかで、積極的に衣料品売上高の拡大に取り組んいくだろうと推察されるのは、ライフコーポレーション1社ぐらいしか無いのではないかと思われるからです。

それ以外の6社は、「衣料品をすぐやめるということはしないが、かといって、積極的な拡大も取り組みもしない。また、重要経営課題にもしない」と考えていると思われるからです。残念ながら、あと10年もすれば、食品スーパーチェーンから衣料品部門は姿を消すかもしれません。残されるとしても、靴下・肌着・パンティストッキング・パジャマ・エプロンなど、ほんのわずかな品種・品目だけではないかと思います。「衣料品の粗利益率の高さには、捨てがたい魅力があるが、かといって、年々、続いている衣料品部門の赤字には耐えられない。経営的に許容できない」というところがきっと本音のところでしょう。となると、量販衣料品専門店チェーンが、ますます衣料品の売上シェアを奪っていくという形になりそうです。

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『しまらー』と「ファッションセンターしまむらの品揃え」-(6)

ファッションセンターしまむらの人気度

「大の”しまむらファン”」、「大の”しまむら贔屓”」、「しまむら大好き人間」の巨大な群れ・『しまらー』が、何故、生まれ、また、増殖を続けているのか、それを知る一つの手掛かりとして「ファッションセンターしまむらの人気度」について調べてみました。残念ながら、わずかなデータ・資料しか見つかりませんでしたが、それでも、すこしは、『しまらー』の姿、形を垣間見ることのできる一つの鍵となるかもしれません。以下にメモしておきます。

■「ITインパクト調査2004」-「Ⅱ.衣・ファッション生活-性・年代別特徴」

この調査データは「JMR Sience」が2004年に行った、消費者・生活行動に関する調査のひとつです。この「ITインパクト調査2004」のなかに「Ⅱ 衣・ファッション生活-性・年代別特徴」があります。これを見ると、ファッションセンターしまむらの人気度が知ることができるのではないかと思いますので、以下に、その一部を抜粋させてもらいます。調査時点が2004年と、ちょっと古くなりますが、大きな傾向は今でも同じではないかと考えています。

データ①「カジュアルウェアで最も好きなブランドを性別にみる」

男性の支持が高いのは「ユニクロ」、女性の支持が高いのは「GAP」、「無印良品」、「しまむら」、「コムサストア」。

とくに、女性の10代~20代では「GAP」、「無印良品」が高く、また、20代~30代では「しまむら」、「コムサストア」。

女性の特徴では

すべての世代で「ユニクロ」が人気。とくに高いのは10代の33.8%、40代の33.1%。

しまむらの人気度が高い年代は、30代で15.1%と高い。それと、50代、60代で比較的人気が高い。

30代では「しまむら」のほかに人気が高いのは「コムサストア」11.3%、50代では「コムサストア」、「無印良品」、60代では「無印良品」の人気が比較的高い。

注)2004年時点の調査には入っていませんが、今ならこれらに加え、若い世代では「フォーエバー21」などが人気ブランドとして登場してくると思われます。

■-「ふだん衣料品を購入するお店についてお聞きします(アンケート調査)」

このアンケート調査のデータは、株式会社ドゥ・ハウスが2008年1月末~2月上旬に行った「トレンドウォッチ-定期自主調査」から抜粋したものです。(実査期間・2008.01.30-02.08 回答数16694名 男性5322名 女性11372名)

[Q1]次のうち、ふだん衣料品(洋服・靴下・下着・ストッキングなど)を購入している店を教えてください(当てはまるもの全て)

男女合計-高い順ベスト6

ユニクロ59.7%、ジャスコ20.7%、イオン20.1%、ファッションセンターしまむら19.7%、イトーヨーカ堂17.6%、無印良品15.9%

女性での ベスト6

ユニクロ58.2%、ファッションセンターしまむら23.1%、ジャスコ22.5%、イオン22.0%、イトーヨーカ堂18.9%、無印良品17.2%

以上、二つの調査データ(印)をよく見ますと、ファッションセンターしまむらは、10代から60代まで、かなり幅広い客層から支持されているようです。ずいぶん昔の話になりますが、「しまむらの主力客層は50代、60代」と言われていたことがあります。その次の段階では、25歳~45歳の主婦の支持が高まりました。そして、今では、10代、20代の女性からも高い支持を獲得しています。ファッションセンターしまむらは、「ユニクロ」に次ぐ高い人気度、支持されている店、ブランドになっていることが分かります。

これら、ファッションセンターしまむらの支持顧客層のなかに、「大の”しまむらファン”」、「大の”しまむら贔屓”」、「しまむら大好き人間」の大きな群れ→『しまらー』が存在しているわけです。その、『しまらー』の実像、そして、一体、どのくらいの数いるのか等はまだよく分かりません。しかし、いくつかの調査データをよく見ていけば、その実像、その数も見えてくるものと思います。これからも、手掛かりとなるデータ・資料をもっと沢山収集し、『しまらー』の実態解明をやっていこうと考えています。

  →→ 続く →→

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『しまらー』と「ファッションセンターしまむらの品揃え」-⑤

しまむらの巨大なファンの群れ『しまらー』の数は?

ファッションセンターしまむらの”大ファンの群れ”・『しまらー』は、テレビ、ファッション雑誌、大手新聞各紙、情報誌、業界紙などで相当数、報道されています。そのため、話題性も高く、一つの社会現象になった感すらします。しかし、確かに『しまらー』は存在するのですが、一体、その数はどのくらいいるのかは全く分かりません。計量的な把握ができないと、この群れ「しまらー」をターゲットとしたマーケティングは難しいわけですが、その姿を計量的にとらえることができる資料・データがなかなか見つからないというのが本当のところです。

そこで、なんとか手掛かりをつくろうと、あれこれ調べてみました。今のところ、残念ながら、ほんの少数しか見つけていませんが、とりあえず、以下にメモしておくことにします。ちょっとは『しまらー』の姿を垣間見ることができると思っています。

(1)フジテレビ系情報番組「めざましテレビ」(2009年1月27日報道)が、東京の渋谷で行ったアンケート調査(対象-14歳~22歳の女性134人)のデータ

134人のうち、「洋服代を節約している」と答えた人は79%。

洋服を節約している人100人へのアンケートでは、「大型衣料品店で買う」という答えが最も多く、そのために活用している店は、ユニクロ40%、しまむら38%、JamPixy10%、その他12%、という結果。

若い女性が対象のアンケート調査ですが、しまむらが第2位につけています。しまむらの知名度、認識率、買物先としての位置づけが、若い女性の間で上位にあることが分かります。

(2)Hatena::Questionが行ったアンケート調査『ファッションセンターしまむらをどのように利用されているか教えてください』のデータ

質問①-「しまむらにはどのくらいの頻度で行きますか(択一回答 対象500人)

1ヶ月に3回以上-----30人(6.0%)

②1ヶ月に1回以上3回未満----24人(4.8%)

1回以上行ったことはあるが、1ヶ月に1回も行かない-169人(33.8%)

1回だけ行ったことがあるが、それ以降行っていない---66人(13.2%)

しまむらのことは知っているが、行ったことはない----115人(23.0%)

このアンケートの調査結果をみると、①+②計・10.8%の人が「大の”しまむらファン”」、「大の”しまむら贔屓”」にして、「しまむら大好きの人」の群れ・『しまらー』なのではないだろうかと思えなくありません。また、①+②+③、しまむらに行ったことが1回以上ある人の合計は44.6%、100人のうちの約50人ですから、かなり高い数字だと言えそうです。

質問②-「しまむらで商品を買う理由は何ですか」(複数選択回答)

①低価格だから-------379

トレンドが反映されていて、おしゃれだ(かわいい)から---37

③品揃えがいいから----45

④近所にあるから------73

⑤商品を探す楽しみがある---36

しまむらで買うと、自分と同じ服を着ている人に遭遇する可能性が低いから--76

このアンケート調査結果で、①「低価格だから」が圧倒的に多く、次いで、⑥「自分と同じ服を着ている人に遭遇する可能性が低い」、三番目が、④「近所にあるから」の順となっています。長年、ファッションセンターしまむらをウォッチしてきた者には、とても納得できるデータだと言えます。ファッションセンターしまむらの商品政策、その特色、その狙いどおりの答えが出ているように思います。意外な数字は、②「トレンドが反映されていて、おしゃれだ(かわいい)から」が低かったことですが、このアンケート調査が行われたのは2007年2月ですから、まだ、しまむらの品揃えにおけるトレンド最先端商品の投入割合が低かったからなのかもしれません。

以上、わずか二つのアンケート調査のデータしかありませんが、『しまらー』の姿を、ほんの少し、ぼんやりとではありますが、垣間見たような気がしないでもありません。

 →→ 続く →→

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『しまらー』と「ファッションセンターしまむらの品揃え」-④

ファッションセンターしまむらが持つ「パワー(企業力)」-(その4)

■25歳~45歳の主婦をメインターゲットとする『ファッショントレンドセンター』づくり

ファッションセンターしまむらは、メインターゲットを25歳~45歳の主婦と設定しています。彼女たちは、①若々しいファッションコンシャス、②ファッションキャリアが豊富(自分なりのコーディネイトが巧み、組み合わせ上手)、③商品選択眼が優れている(買物上手、合理的)、といった顧客特性を持っています。おそらく、ファッションセンターしまむらを支持している「巨大な”しまむらファン”の群れ」、「しまむら大好きの一群の人たち」と言われる『しまらー』も、彼女たち(しまむらのメインターゲットである25歳~45歳の主婦)と同じ顧客特性を持っているものと思われます。

ファッションセンターしまむらの中興の祖と言われた”ある経営トップの方”が、なぜ、「ファッショントレンドセンター」づくりに取り組んだのか、そのワケ、背景にあったもの、その経緯について、以下のような、いくつかの発言をされています。(業界誌-販売革新」、「ファッション販売」、「商業界」、業界新聞「繊研新聞」などから抜粋)。そのいくつかの発言を以下に。

■背景にあったもの

流行そのものが非常に短くなっており、常に流行の最先端にいないといけないということで、きちんとトレンドをとらえていこうと考えた。

現在は、すでに、コーディネイトがどうのこのという時代ではなく、ずばり、ファッション雑誌に載っている商品があるかどうかという時代。プライス(低価格)+バリュー+ファッション性が求められている。ところが、ファッション感覚と流行とは別で、流行に沿っていなければ、日本の市場では生き残れなくなるのではないかという危機感を持った。

通勤着のカジュアル化で実用衣料の範囲が変わっている。それに、「これまでと変わったものしかいらない」、「先端のものしか要らない」という顧客の厳しい要求に対応しないといけなくなった。上(中高年)の顧客層だって、20代、30代で売れているものと同じものが売れ筋。違うのはサイズだけ。そこで、品揃えをジャストシーズンのトレンド提案型にシフトした。

昔は商品トレンドから要求するものまで、若い方と主婦、ご年配は明確に違ったが、それが、今は全部同じになった。10代後半から、50代、60代まで意識が変わらない。

50代の主婦がローライズのジーンズをはいている。皆さんの感覚が昔と明らかに変わった。ご年配の方にしても、体形は変わっているけれど、ファッションの感覚は若い人たちと同じ、そういう時代。

■「ファッショントレンドセンター」づくりへの取り組み

2003年から、ファッションセンターしまむらの、これから先の戦略方向として、新しい店づくり、「婦人衣料中心のトレンドを提供する専門量販店」づくり→『ファッショントレンドセンター』づくりに取り組む。

実用衣料のシェアの概念を取り去り、品揃え変更によって「客層の若返り」と「商圏人口の拡大」、「客単価のアップ」をめざした『ファッショントレンドセンター』づくり。

トレンド型商品の積極的な導入と、店舗改装で『ファッショントレンドセンター』づくり。

商品の陳列演出方法を変更し、トレンドを提供する専門量販店チェーンへ脱皮。

トレンド提案力のある取引先の開発と選定を進め『ファッショントレンドセンター』づくり。

■結果、ファッションセンターしまむら-『ファッショントレンドセンター』の来店客層は・・・。

若い人がめちゃくちゃ伸びている。量販店(GMSのイオン、イトーヨーカ堂など)よりも、ファッションセンターしまむらの方が「母と娘のペア」が多い。そして、このペア客が、一番、商品・値ごろに厳しい。というのは、今、母と娘は一緒に買物するからファッション感覚も同じなのですが、母の方が値段に厳しい。でも、お母さんが一番買ってくれる。この客層については、今、みんな気にしていますが、ウチが一番多い。

ファッションセンターしまむらは特に女子中学生とその母親が圧倒的に多い。母娘が入っているかどうかは成長の重要なポイント。支払うのは母親ですが、実際に服を選ぶのは娘。このオピニオンが大切で、そこに支持されるかどうか、支持されていたらトレンドに乗っている証拠。

ファッションに最も敏感な世代である高校生に受け入れられ、なおかつ、母親も納得できる品質でなければ売れない。母親は品質の面で目利きですから、少しでも悪い商品、質の劣る商品だとお金を出してくれません。最近では、高校生だった娘が結婚して子供を産んで、その孫を連れて、3世代で来店されるパターンも多い。

以上のような発言にみられる『ファッショントレンドセンター』となったファッションセンターしまむらに来店するお客の姿、その顧客特性は、今では、しまむらを支える巨大な顧客の群れである『しまらー』の姿、特性と全く同じものではないかと思います。「大の”しまむらファン”」、「大の”しまむら贔屓”」である一群の顧客『しまらー』の求めているもの、ウォンツ、要求、ニーズを、『ファッショントレンドセンター』となった今のファッションセンターしまむらは充たしているということでしょう。そして、これある限り、しまむら大好き人の群れ・『しまらー』から支持され続け、しまむらは「トレンドを提供する専門量販店チェーン」として、さらなる成長発展をしてだろうと思われます。

  →『しまらー』と「ファッションセンターの品揃え」-⑤に 続く

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『しまらー』と「ファッションセンターしまむらの品揃え」-(その3)

ファッションセンターしまむらが持つ「パワー(企業力)」-③

■今の時代と、今の消費者にジャストミートした「品揃えコンセプト」と「品揃え力」

ファッションセンターしまむらの「品揃えコンセプト」は、低価格+ファッション性+トレンド最先端商品の積極的投入+良質(良い品質)+多品種多アイテム1型少量投入型品揃え、この5つで組み立てられています。この「品揃えコンセプト」と、それに的確に対応できる「品揃え力」、この二つで、今の時代、今の消費者の欲求にジャストミートしたからこそ、今の繁栄があり、また、ファッションセンターしまむらを支える巨大なファンの群れ-『しまらー』を誕生させたのではないでしょうか。

しまむらはホームページで、彼らの商品政策を、「ディリーファッションストアの購買層のコアとなる主婦層に対して、郊外の住宅地の近くに店舗を作り、便利(Convenience)で、買いやすい快適な(Comfortable)売場で、しかも、高品質な商品を気軽に買物できる価格で提供していく」と述べています。

先に述べた、ファッションセンターしまむらの「品揃えコンセプト」のなかで最も重要なのは①低価格です。今でこそ、ディリーファッションストアは「ただ、安いだけでは売れない。安さプラス・アルファーが必要だ」と言われていますが、それでも、「低価格」の重要性はかわりません。しまむらのホームページにある彼らの商品政策にも、「気軽に買物できる価格」とはっきり書いてあります。

低価格を守りながら、それに、ファッション性、トレンド商品、良い品質、多品種多アイテム1型少量投入型品揃え(同じ商品が少ない)、という価値をさらに付加し、お値打ち品を提供する、それこそ、今の時代の顧客に支持される商品政策なのだと言っているように思います。

ファッションセンターしまむらの「品揃えコンセプト」で最も重要な『低価格』と、その関連項目を数字で表すと次のようになります。

売れた商品の1品平均売価単価は746円(2010年2月期

買上客1人当り平均買上点数は3.2点(2010年2月期

買上客1人当り平均客単価(買上金額)は2435円(2010年2月期

1品平均売価単価をみれば、その「低さ」と「安さ」が分かります。そしてそれだからこそ、買上客1人当り平均買上点数も3.2点と、同業他社・衣料品店の約1.5倍~2倍という高い数字になっているわけです。

以上の背景があって、ファッションセンターしまむらは年間累計買上客数・約1億4812万3千人(2010年2月期)という、衣料品チェーンでは驚異的ともいえる巨大な数字を達成していると言えます。さらに、年間累計販売点数は、この年間累計買上客数に買上客1人当り平均買上点数を掛ければ計算できるわけですが、計算式は、1億4812万3千人×平均買上点数3.2点、ですから、それはもう膨大な販売点数になります。

ファッションセンターしまむらに、「5000円、持っていけば、欲しいモノ、買いたいと思ったものをあれこれ買っても、まだ、お釣りがくる」とか、「10000円あれば、仮に、店に裸で行っても、上から下まで、アンダーウエアからアウトウェアまで一式買い揃えることができる」などと言われるのも、数字でみれば、なるほどと納得できるのではないかと思います。

①低価格+②ファッション性+③トレンド最先端商品の積極的投入+④良質+⑤多品種多アイテム1型少量型品揃え、この5つで組み立てられた「ファッションセンターしまむらの品揃えコンセプト」と、そのコンセプトどおりに品揃えできる力(商品力)、それあってこその「しまむら”大ブレイク”」であり、「巨大な”しまむらファンの群れ”・『しまらー』の誕生があったのです。『しまらー』は、こう言っている間にも、休みなく増殖し続けていると思うと、ファッションセンターしまむらの成長限界点の高さに驚くとともに、溜め息が出る思いです。

『しまらー』と「ファッションセンターしまむらの品揃え」-(その4)に 続く

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『しまらー』と「ファッションセンターしまむらの品揃え」-②

ファッションセンターしまむらが持つ「パワー(企業力)」-(その2)

■「ファッションセンターしまむらの知名度」を全国に拡げ、浸透させた巨大な宣伝力

ファッションセンターしまむらの広告宣伝は、①新聞折込チラシ、②テレビコマーシャル、ラジオ宣伝、③ファッション雑誌、④超人気ファッションモデルを商品企画に起用し話題を提供、この4本を柱として組み立てられています。

2010年2月期の広告宣伝費率は売上比2.3%で、衣料品店としてはそれほど高い数字ではありませんが、金額ベースでは約94億3500万円という巨大なものです。1年間に、これだけ多くの資金を広告宣伝費に投入しているわけですから、その広告宣伝力は強力です。

ファッションセンターしまむらの広告宣伝の4つの柱なかの一つ、①新聞折込セールチラシの宣伝の凄さを計算してみましょう。(単純計算ですがそれは驚異的なものです)

ファッションセンターしまむらの標準店舗(売場面積約300坪、年間売上高約3億円)における新聞折込セールチラシの1本・1回の1店舗当り平均散布枚数は約15000枚~20000枚と推測されます。ファッションセンターしまむらが考えている対象商圏エリア(対象とする顧客が住んでいる地理的広さ)は、約1.5㎞~約2㎞、そして、そこに居住している人口(世帯数)、約7000世帯~約10000世帯を対象商圏人口としているからです。(人口ベースでは約15000人~約22000人くらい)

 ※(注)対象商圏エリアは、地方小都市、地方町村などにある店舗では、地形的条件、道路網状況等の違いによって、約3㎞~約5㎞の広がりをもつこともあります。当然、対象商圏人口も変化します。

上記にあげた数字をもとに、広告宣伝の4つの柱の一つ、①新聞折込セールチラシのパワーを、「ファッションセンターしまむらの標準店舗における新聞折込セールチラシの年間散布枚数」を計算しながら考えてみましょう。

計算に当っての前提条件設定は以下のとおり。

①標準店舗1店の新聞折込セールチラシ1本・1回当り散布枚数は15000枚、

②新聞折込地セールチラシの月間本数は5本、年間60本、

③ファッションセンターしまむらの店舗数は1179店舗(2010/8月末時点

この、①、②、③を掛け合わせれば、ファッションセンターしまむらが1年間に散布する新聞折込セールチラシ枚数の計算ができます。(大雑把な計算ですが・・・)

(15000枚×60本)×1179店舗≒10億6110万枚

なんと、約10億枚超という巨大な数字になります。これだけ多くの数の新聞折込セールチラシが全国で散布されるわけですから、その宣伝力は極めて強力なものです。全国レベルで「ファッションセンターしまむらの知名度」が広まり、深く浸透していくのは、必然と言ってもいいのではないかと思います。

さらに、先に述べた「しまむらの広告宣伝の4つの柱」、②、③、④では、

②のテレビコマーシャルは随時、流しています。また、TBSで『ナニ着る? 天気予報』などでも宣伝をしています。

③のファッション雑誌では、「Popteen」、「ラブベリー」、「プチレモン」などに、ファッションセンターしまむらの取り扱い商品を掲載、PR。

④の超人気ファッションモデルの活用では、”益若つばさ”を商品企画スタッフとして起用し、「益若つばさ&しまむらオリジナル商品」づくりをしています。

このような巨大な宣伝力、巨額の広告宣伝費を持っている小売企業は、そう数はありません。1000を超える多数の店舗を全国に展開しているような小売店チェーンだけでしょう。例えば、大手コンビニエンスストア、そして、ファーストリテイリングのユニクロ(国内)、西松屋チェーンなど、ほんの数社に限られるだろうと思います。

日本全国、47都道府県の全てに店を出し(店舗数1179)、そして、巨大で、強力な広告宣伝力、この二つのパワーこそが、巨大な”しまむらファンの群れ”、大の”しまむら贔屓”、しまむら大好き人間の群れ、『しまらー』を産み、ファッションセンターしまむらを支える巨大な消費者群を形成させたのではないでしょうか。

    → 続く →

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『しまらー』と「ファッションセンターしまむらの品揃え」-①

■『しまらー』とは

ファッションセンターしまむらを支える「巨大なファンの群れ」があります。「しまむら大好き人間」の群れで、「しまむらのヘビーユーザー」とも言われています。

日本語俗語辞書(zokugo-dict.com)によれば、『しまらー』とは、ファッションセンターしまむらを略したものに、英語で人化する接尾語「er」をつけたものであり、しまむらで購入した衣類で全身をコーディネイトしている人、または、そういう人たちを意味する」となっています。

この、『しまらー』と呼ばれる一群の新消費者群は、今では、ファッションセンターしまむらを支える巨大な消費者集団となっており、さらに、日々、増殖を続けています。そして、『巨大な、”しまむらファン”』、『大の”しまむら贔屓”』の集団として、さらに、拡大し続けていると言われています。

■なぜ、ファッションセンターしまむらに、巨大なファン集団『しまらー』が生まれるのか

その「ワケ」を知るには、ディリーファッションストア最大手小売企業となった「ファッションセンターしまむら」の歴史・沿革、その成長発展過程と現在の姿、そして、しまむらの基本的考え方、企業経営理念・哲学、その品揃え等について詳しく調べる必要があります。しまむら大好き人間の群れ・『しまらー』が、なぜ、生まれたのか、増殖するのか、そこにとても興味をひかれました。そんなわけで、『しまらー』が生まれてきた背景、そして、彼らが、「ファッションセンターしまむらの品揃え」のどこに魅力を感じ、惹かれるのかを、あれこれ調べ、以下に、まとめ書きしておきます。

■巨大な”しまむらファン集団”『しまらー』を出現させたのは、ファッションセンターしまむらが持つ『パワー(企業力)』

現在、しまむらグループは、①ファッションセンターしまむら、②アベイル、③バースディ、④シャンブル、⑤ディバロ、⑥思夢楽、この6つの小売専門店チェーンで構成されています。しまむらグループ全体合計の年間売上高は約4296億5100万円(2010年2月期)という巨大なものです。なかでも、「ファッションセンターしまむら」は、しまむらグループの”要”であり、その中核となっている小型量販衣料品チェーンです。ファッションセンターしまむらの企業概要、①売上高規模、③都道府県別店舗数等は以下のとおり。

年間売上高規模---3606億9000万円(2010年2月期・しまむら単体)

店舗数-----------1179店舗(2010年8月末・しまむら単体)

ちなみに、同時点における、しまむらグループの個々の専門店チェーンの店舗数は、アベイル238店舗、バースディ117店舗、シャンブル68店舗、ディバロ13店舗で、ファッションセンターしまむらの1179店舗を加えると、クループ全体の総店舗数は1644店舗となります。

現在、ファッションセンターしまむらの全国店舗数合計は1179店舗で、店舗数の違いはありますが、47都道府県の全てに、「ファッションセンターしまむら」の店を出しています。

「日本全国、47都道府県すべてに、しまむらの店がある」、「お客の家の近くに、しまむらの店がある」、これこそが、大の”しまむらファン”、大の”しまむら贔屓”、しまむら大好き人間の巨大な群れである『しまらー』を生み、それを、ファッションセンターしまむらを支える大きな消費者群に育てた最大の要因ではなかったかと考えています。

『しまらー』と「ファッションセンターしまむらの品揃え」-②に 続く

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『ファッショントレンドセンター』に至るまでの、しまむらの商品政策を時系列で見る

『ファッショントレンドセンター』構想を追う

ファッションセンターしまむらは、中興の祖とも言われた優れた経営トップのもと、2003年から「婦人衣料中心の、トレンドを提供する専門量販店チェーン」づくり、別名、『ファッショントレンドセンター』構想の具現化に取り組んできました。その経営トップの方が話された『ファッショントレンドセンター』に至るまでの、しまむらの商品政策を時系列で順に追ってまとめたものを研究資料として書き残しておきます。

■第1ステージ■

 店舗数が、まだ二桁の段階。

 商品はベーシックなものばかり。

 婦人衣料の売上構成比は25%と低かった。

 「安いけれども悪いモノもある」と客に言われた。

  第1ステージ段階の決め手は「低価格」

■第2ステージ■

 約100店舗の段階で「品質の向上」を図る。

  第2ステージ段階の決め手は「品質」

■第3ステージ■

 300店舗の段階で、

 全体のコーディネイト、ファッション性の向上を図る。

 婦人衣料の売上構成比30%に高まる。

  第3ステージの決め手は「ファッション性」

■第4ステージ■

 2000年、500~600店舗の段階で、

 トレンド性を打ち出した。

 一気に婦人衣料の売上構成比上がる。

  第4ステージの決め手は「トレンド」

■第5ステージ■

 2010年8月、1179店舗の今、

 ファッションセンターしまむらの商品政策は、

 「低価格」+「良質」+「ファッション性」+「トレンド商品」+「オリジナルブランド商品」

■今のファッションセンターしまむらの「商品力の強さ」、「品揃え力の強さ」を支えているもの、その商品経営哲学と基本的考え方。

 リスクは全て「しまむらが持ち」、企画メーカーと直取引。

 「小売がリスクを持つ」、「トレンド性を打ちだす」、これに尽きる、この基本的考え方。

 しまむらの取り扱い商品は実質的に「全てオリジナル商品」

   しまむらの要望を伝え、サプライヤーが企画提案したものの中からセレクト。 

   しまむら独占販売。結果として「しまむらオリジナル商品」

 売れても追加生産はしない。常に新しい商品を提供していく。

 「売れるトレンドかどうか」を徹底的に追求していく。

 「売れるものを売る」ことに徹する。

 とくに婦人衣料で、「品揃えは最もトレンド性を高く、かつ、安価に」。

 トレンドが大きな流れになる前、小さな流れのうちに短いスパンで商品企画し、

  微調整しながら、トレンドに外れた商品は、売れる価格にして売り切る。

 企画力がポイント。

 商品の良し悪しは、あくまでもデザイン。デザインがいいかどうかに尽きる。

 「この商品はいくらなら売れるか」を見極めて売価を決める」、これが売価政策の基本。

ファッションセンターしまむらの『ファッショントレンドセンター』構想とその具現化の道のり、スタート時点から今日までは以上のような流れであったように思います。店舗数1179店、年間売上高3606億9000万円(2010/2)まで、しまむらの自信に満ちた力強い足取りと、チェーンストアづくりの確信を持った歩みを感じます。今後も更なる成長発展が期待されそうです。

 

 

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アパレル小売企業-2010年12月の既存店売上高前年比

注目しているアパレル小売企業各社の2010年12月の既存店売上高前年比

              2010/12月 注:( )は前年同月前年比  

ファーストリテイリング(国内ユニクロ)----84.5%(前年同月111.5%)

ファッションセンターしまむら(単体)--93.7%(102.6%)

株式会社良品計画---------------96.2%(97.7%)

青山商事(スーツ事業部)----------95.3%(96.6%)

西松屋チェーン---------------------86.9%(98.2%)

ゼビオ-------------------------106.3%(95.8%)

ユナイテッドアローズ-------------107.4%(90.4%)

ライトオン-----------------------84.4%(96.0%)

ポイント-------------------------98.5%(103.5%)

ハニーズ------------------------97.4%(90.5%)

タカキュー-----------------------97.1%(97.7%)

12月の既存店売上高前年比も「前年割れ」のところが多く、年間を通してみても、この傾向(月別売上高の前年割れ)は基本的に変わっていません。年間出店数が少ないところは、既存店売上高前年比の「前年割れ」が長期間続き、企業経営の大問題になっているようです。

国内ユニクロ(ファーストリテイリング)、西松屋チェーン、ライトオン、この3社の2010年12月の既存店売上高前年比は80%台で、かなり厳しい数字になっています。2011年1月以降は、この流れ(既存店売上高の前年割れ)をストップすることができるでしょうか。はたして、どうなるか、その動向を大いに注目しています。

西松屋チェーンの月別既存店売上高前年比は、10月・95.6%、11月・101.8%で、かなり回復基調の気配が見えていましたが、12月は86.9%と、一転、「大幅・前年割れ」でした。少子化、新生児出産数の減少などで子供・ベビーマーケットの縮小が続いており、そのため、多くの店の子供・ベビー部門は、売上の伸び悩み、既存店売上高前年比の「前年割れ」からなかなか脱出することができません。子供・ベビー衣料品小売業界の業界通に聞いた話では、ファッションセンターしまむらの子供・ベビー部門の数字も「相当、厳しく、大苦戦している」とのことです。子供・ベビー量販衣料品店では有力店と見られている西松屋チェーン、ファッションセンターしまむら(子供・ベビー部門)、この2社の12月の既存店売上高前年比実績を考えますと、この業界の12月は「全滅状態」にあることも考えられます。

ゼビオ、ユナイテッドアローズの12月の既存店売上高前年比は「前年100%超」の実績でしたが、これは、前年同月の数字が悪かったことがその背景にあるものと思われます。

いずれにしても、量販衣料品店業界における「売上不振、売上伸び悩み」は、マーケットの縮小という、先の見えない、改善不能ともいえる構造的な問題を抱えていますから、そう簡単に月別既存店売上高前年比を上昇させることはできないだろうと思われます。今後も、「強者生存、弱者整理淘汰」の嵐の中での戦いを、否応なく強いられるものと思われます。

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イズミヤが衣料品新業態店「バラエティファッションストアfratto」1号店を出店

イズミヤの衣料品新業態店「fratto(フラット)」第1号店の概要

003 GMSのイズミヤは、衣料品新業態店バラエティファッションストアfraato(フラット)」の第1号店を、12月16日、全面リニューアルしたイズミヤ茨木店の2階に出店。

イズミヤのプレスリリースによれば、「fratto(フラット)」の概要は以下のとおり。

店舗名-「バラエティファッションストアfratto茨木店」

所在地-大阪府茨木市西駅前町4番104号(イズミヤ茨木店2階)

売場面積1035㎡≒314坪

初年度売上高目標-3億円

コンセプト-ファッショナブルな日常普段着を、他社に負けない圧倒的な低価格でお客様に提供する店。ファッション感度優先、スタイリング重視の商品コンセプトで売場づくり。

ターゲット-15歳~30歳感性の女性

取り扱い商品-レディス、メンズ、キッズ、靴・バッグ、服飾雑貨、靴下、ナイテイ、アクセサリー、小物

対象商圏人口→0-0.5㎞-4228世帯、1-3㎞-11997世帯、3-5㎞-38281世帯

プレスリリースされたイズミヤの衣料品新業態店「バラエティファッションストアfratto」の概要を読んで感じるのは、ストアコンセプト、品揃えコンセプト、商品政策(低価格)、メインターゲット、売場面積規模等が、ディリーファッションストア大手4社、「ファッションセンターしまむら」、「パシオス」、「ファッション市場サンキ、「サミットコルモ衣料館コルモピア」のそれと殆んど同じという点です。

4社と大きく異なる点は、取り扱い商品に「寝具・インテリア部門」が無いことです。したがって、15歳~30歳代の女性をメインターゲットとした婦人衣料及び服飾雑貨・靴・バッグなどの関連商品を重視した婦人衣料専門店的「匂い」の強い店と言うことができそうです。

ファッションセンターしまむら、パシオス、フアッション市場サンキ、サミトコルモ衣料館コルモピア等、この4社は小型量販衣料総合フルライン品揃え店ですから、取り扱い商品の中には寝具・インテリアが入っています。4社は、メインターゲットを20歳~30歳代の女性としてはいますが、そのファミリーも対象ターゲットにしていますので、寝具・インテリアを欠かすわけにはいきません。小型量販総合フルライン品揃え店でなければならないわけです。

ファッションセンターしまむらにおける「寝具・インテリア部門」の全商品部門合計売上高に占める売上高構成比は約16.4%(H22/2)と高いものです。それは、紳士衣料の売上高構成比8.4%のほぼ2倍です。また、寝具・インテリア部門の交叉比率、利益貢献度は全部門の中でも最上位にあります。これは、ファッションセンターしまむらの標準店舗、売場坪数300坪、年商3億円の店で考えた場合、「寝具・インテリア部門」の年間売上高は、3億円×16.4%≒4920万円という大きな数字になります。

イズミヤの衣料品新業態店「バラエティファッションストアfratto」は売場面積300坪、これは、ファッションセンターしまむらの標準店舗と同じ規模ですが、「寝具・インテリア部門」がありませんから、初年度売上高目標3億円を達成するためには、前述で一つの例として計算した「寝具・インテリア部門の売上高4920万円」をどこかの商品部門で埋めなければなりません。当然、その売上高は「婦人衣料部門でカバーする」ということになるでしょうけれど、経験論ですが、なかなか計算通りにはいかず、そう簡単にできることではありません。「寝具・インテリア部門の年間売上高」と、「寝具・インテリアが必要とする売場坪数」が無いわけですが、それらを「全て婦人衣料部門に振ればなんとかなる」ということにはなりません。ここが、イズミヤの衣料品新業態店「バラエティファッションストアfratto(フラット)」の初年度売上高目標3億円の組み立てで最も気になるところです。(余計なお世話言われるかもしれませんが・・)

しかし、イズミヤの衣料品MD力(衣料品年間売上高約474億2800万円-H22.2)と、イズミヤ茨木店の集客力、そしてなによりも、「バラエテイファッションストアfratto(フラット)茨木店の周辺2㎞以内に競争相手となる有力ディリーファッションストアが存在しないこと、この3点を考えると、初年度売上高目標3億円の達成可能性は高いかもしれません。イズミヤ茨木店を中心として半径約10㎞のところに、しまむらの「茨木ファッションモール(しまむらグループの、ファッションセンターしまむら、アベイル、シャンブルの3店で構成、茨木ショッピングプラザ内・大阪府茨木市藤の里1-7-41)」がありますが、この店間距離ですと、「バラエテイファッションストアfratto(フラット)茨木店の売上高に影響を及ぼすことほとんど無いと考えられます。

イズミヤは、彼らが展開しているスーパーセンターにおいても量販衣料品を取り扱っていますから、NSC(近隣型ショッピングセンター)における衣料品部門の経験も豊富でしょう。そこで得た小商圏対応型小型量販衣料品店の店舗経営、商品経営のノウハウを生かして、「ディリーファッションストアfratto茨木店」を初年度から成功軌道に乗せてくることは十分に考えられます。その自信も持っていることでしょう。過去にも、いくつかのGMSが小型量販総合衣料品店チェーンづくりに挑戦していますが、いずれも成功軌道に乗せることができず、挫折していることを考えまますと、多少の心配が無いでもありませんが・・・・・・。それはともかく、「バラエティファッションストアfratto茨木店」を成功させ、GMSの底力を見せてくれることを期待したいものです。

ちなみに、いずれ、「バラエティファッションストアfratto(フラット)」の最大・最強の競争相手になるだろうと考えられる「ファッションセンターしまむら」の大阪府における現在の勢力は以下のとおり。

●ファッションセンターしまむら in 大阪府(平成22年2月期時点)

①売場面積-16902㎡、②年間売上高-73億2200万円、③期末店舗数-16店舗、④しまむらが独自計算した大阪府の年間衣料品購買額5786億4200万円に占める「しまむらの売上シェア」は約1.3%。この売上シェアでは「店の存在感・知名度はゼロ」に近いと思われます。

GMSのイズミヤが衣料品新業態店「バラエティファッションストアfratto(フラット)」第1号店を全面リニューアルしたイズミヤ茨木店の2階に出店したとの情報について、あれこれ調べてみて、私なりに感じたことを書きまとめてみました。(残念ながら、まだ、現地訪問して店舗調査をしていませんので、今の時点で言えるのは以上です)。

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GMS・平和堂が小型量販衣料品店を開発 1号店出店

「ファッションストアeeイ.イ.プラス」

001 GMSの平和堂は2010年11月25日、近隣型ショッピングセンター(NSC)「Friend Town福井」を出店。19店舗で構成されたNSCですが、そのなかに、平和堂が新たに開発した小型量販衣料品店の「ファッションストアeeイ.イ.プラス」の1号店を開店しました。

「ファッションストアeeイ.イ.プラス」のコンセプト

平和堂のプレスリリースによれば、「ファッションストアeeイ.イ.プラス」のコンセプトは、「日常の衣料品からファッション商品までを提案する生活便利店」、そして、良質な商品を(eeイ.イ)お安く豊富(プラス)に取り揃えて提案する店。このコンセプトは、ディリーファッションストア最大手・ファッションセンターしまむらとほとんど同じものです。

「ファッションストアeeイ.イ.プラス」の概要

生活便利店「ファッションストアeeイ.イ.プラス」の売場坪数は300坪で、平和堂の「フレンドタウン福井」(NSC)の中の核店舗「フレンドマート開発店」(売場面積2478㎡≒750坪 初年度売上目標・2店計15億円)に入っています。フレンドマート開発店は、①食品SM→450坪、②「ファッションストアeeイ.イ.プラス」→300坪で構成されたNSC。この2店合計の初年度売上高目標が15億円となっていますが、2店の初年度売上高目標は、食品SMが12億円、小型量販衣料品店「ファッションストアeeイ.イ.プラス」は3億円と推測されます。

「ファッションストアeeイ.イ.プラス」と競争・競合

平和堂の発表した商圏概要によれば、「フレンドタウン福井SC」の商圏人口は、①半径500m→1440世帯、②0.5-1㎞→3727世帯、③1.0-1.5㎞→7680世帯、④1.5-2.0㎞→7097世帯、⑤合計19944世帯、となっています。この店の半径2㎞以内には、有力なディリーファッションストアは見当たりませんので、「フアッションストアeeイ.イ.プラス」の初年度売上高目標推計3億円の奪取は、それほど難しい数字ではないかもしれません。店の半径2㎞以内で対象にできる衣料品及び衣料品関連の年間購買額推計は、衣料及び衣料関連の1世帯当り年間消費支出額20万円×19944世帯≒39億8880万円。この数字をもとにすると、初年度売上高目標推計3億円の売上シェアは、3億円÷39億8880万円≒7.5%となります。衣料品に強い平和堂の力なら、この7.5%の売上シェアを初年度から奪取するものと思われます。

しかし、多少の不安点がないではありません。それは、「フレンドタウン福井」NSCの中にある「ファッションストアeeイ.イ.プラス」から半径約5㎞のところに、ディリーファッションストア最大手・しまむらグループの店が3店舗(アベイルを足すと4店舗)もあることです。冒頭の地図に記載していますが、①しまむら若杉店(売場坪数約323坪、年商推計4億円~4.4億円)、②しまむら森田店(売場坪数約298坪、年商推計約2.6億円)、③しまむら若杉店(若杉ファッションモール・売場坪数約639坪の中にあり売場坪数推計約330坪、年商推計約3億円)この3店舗です。

ファッションセンターしまむらの店が基本的に対象とする商圏エリアは約2㎞と言われていますが、地方都市や町村の場合、対象商圏エリアの広がりがみられ、2㎞を越えていることが少なくありません。それを考えますと、「ファッションストアeeイ.イ.プラス」の初年度売上高に微妙な影響を与えるものと思われます。

平和堂とファッションセンターしまむら-衣料品の力比較

平成22年2月期の決算では(平和堂は決算営業概況、しまむらは決算概要

平和堂の衣料品売上高→ 480億92百万円(衣料品売上構成比15.6%)

ファッションセンターしまむら→3606億90百万円

ファッションセンターしまむらの福井県における売上高等(平成22年2月期時点

福井県における売上高→29億7百万円、

福井県における店舗数→11店舗

福井県における売上シェア→9.2%

しまむらの独自計算では、福井県の衣料品購買高推計は314億54百万円。平成22年2月期売上高29億7百万円÷314億54百万円売上シェア9.2%。

GMSの衣料品商品部スタッフが「しまむらの真の姿」をどこまで理解しているのか、ときどき疑問に思うことがあります。「しまむらは実用衣料がただ安いだけの店」という極めて表層的な見方しかしていない人が結構多いからです。しまむらの経営者、その戦略、システム、コンセプト、商品政策、低価格政策、「安く打っても利益が出せる仕組み」を徹底的に分析研究していれば、見方も変わるとは思いますが、そこまで深く研究している人はそうはいません。そのため、「しまむらの力を軽く見て、組みしやすい競争相手」と考えがちです。いままでにも、GMSが「しまむらもどきディリーファッションストア」を出店したことがありますが、経営的に軌道にのり、チェーンストアとしての確立がうまくいったという話を聞いたことがありません。「ファッションストアeeイ.イ.プラス」のスタッフは、そのあたりは十二分に研究しているものと思いますので、「しまむら対策」に油断はないでしょうが、多少、気になる点のひとつではあります。

以上が、GMSの平和堂が開発した小型量販衣料品店、生活便利店「フアッションストアeeイ.イ.プラス」1号店出店の情報を聞いて感じたことです。(まだ、現地視察をしていませんので、店づくり、売場づくり、品揃え面について書けないのが残念です・・・・・・)。

 

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