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資料室:ディリーファッションストアの「仕入れ」について考える②

ディリーファッションストアの「仕入れ」について考える ②

(4)自店の店頭での商品売行き情報・データ詳細(売れ数・在庫数量等)を、できるかぎりリアルタイムで仕入先に提供し、相互の情報交換をしながら仕入れをする

これをやるためには、自店の日々、時々刻々の商品売行き情報・データが、リアルタイムで、正確に、収集・整理・分析されていることが必要です。ファッションセンターしまむらには、この仕組み(商品情報データ収集・管理システムと活用の仕組み)が、しっかり構築されています。彼らがいままでに行った「IT設備投資額」は巨額にのぼります。それに比べて、同業他社の多くの店は、この部分の仕組みが脆弱です。この仕組みが全く構築されていない店もまだ沢山あります。そのため、仕入先と、日々刻々、変化する商品動向(商品別・店別売れ数・在庫数など)を情報交換しようにも、自店から出せる情報が極めて少なく、また、時間的速度も遅すぎるという致命的な弱点があります。したがって、小売店、仕入先、共に商品効率をあげることができる、「すぐに役立つ情報」を提供することができないわけです。

メーカー・卸問屋等、小売店の商品仕入先は、小売店の店頭情報を、なんとかして、リアルタイムに入手できないものかと考えています。商品動向に関する各種詳細データを欲しがるものです。小売店が、彼らに、自店の店頭商品情報をリアルタイムで提供、知らせることができれば、仕入先(メーカー・卸問屋)は、必ず、価値ある情報、アドバイスと提案をしてくれるものです。したがって、仕入れの時には、より密度の濃い情報交換ができますし、両者協力して、より「売れる品揃え」を構築することもできるようになります。仕入れとは、ただ商品を買ってくる(仕入れる)ことではありません。商品を買わずに、情報交換をしただけでも立派な「仕入れ」なわけです。

どういうわけか、「腕の悪いバイヤー」ほど、この、情報交換の大切さを分かっていないようです。だからこそ、仕入れも下手なのですが、残念ながら、そのことに気づいていないように思われます。仕入先(メーカー・卸問屋など)は多くの取引先(小売店)を持っており、日々、それらの店のバイヤーさんから沢山の情報を吸い上げています。それは、いち(一)小売店の、1バイヤーが持っている情報とは、比べものにならない何倍もの情報量です。バイヤーさんは、仕入れに行ったら、それらの貴重な情報を必ず手に入れるべきです。必ず貰ってくるべきです。そして、自分の仕入れと品揃えに役立てねばなりません。

仕入先ごとに、そこで仕入れた商品の、店頭における日々の商品動向(売れ数・在庫数量など)の詳しい情報・データを整理し、提供し続けること、それが、商品生産性と利益効率を高めてくれることを、バイヤーさんは覚えておく必要があります。仕入先から、「その商品は、今、どこのどの店で、とてもよく売れています。その売れ数は1週間で○○枚です」とか、「もう売れなくなりました。早く売り切って、在庫を無くしたほうがいいですよ」などの情報が、日々、入ってくるようになれば、より一層、売れる仕入れ、売れる品揃えができるようになることは言うまでもありません。

(5)自店の競合店の品揃えを十分に事前調査してから仕入れをする。自店にとって有力なモデルとなる店の品揃えを調べた上で仕入れを行う

「仕入れに行く前に、競争相手の店の品揃えを調べてきましたか」という質問に、「私は常にそうしています」と答えるバイヤーさんは、そう多くはありません。そして、本当に役立つ情報を持っているバイヤーさんは、もっと少なく、それこそ、数えるほどしかいないでしょう。「競合店の調査を怠けているバイヤーさん」は、意外に、沢山いるものです。自店の売上、そして利益も、競合店の有無、その強弱で決まるということを全く分かっていないということでしょうか。競合店の品揃えを定期的に詳しく調べておく、そして、仕入れに行く前にもまた必ず調べる、これをやっていないのです。そのため、「仕入れはヤマ勘。自分ひとりの思い込み、闇夜に鉄砲、数・打ちゃ当る」型になります。これでは、「売れる仕入れ、売れる品揃え」はできないのが当たり前です。

競合店調査は面倒くさい、顔を知られているからやりにくい、その店に調査のために長時間、居続けるのは気がひける、等々の言い訳、「だから、やれない」という理由を、くどくど述べるバイヤーさんもいるとの話も聞いたことがあります。「真剣さが足りないな、競合店の品揃えを調べもせず、よく、仕入れにいけるな」というのは言いすぎでしょうか・・・・。

ファッションセンターしまむらは、この、競合店調査をしっかりやっています。競争相手の店の品揃えを定期的に、かなり詳しく調査しており、その対応策を考えています。ほとんどは、各店の店長、売場担当者がやって、その調査データを商品部バイヤーに報告しているようです。だから、競争に強い店になれるのでしょう。しかし、競合店調査は、「しまむらだけができる」わけではなく、自店にも、「調べ上げるという強い意志」さえあればできるものです。せめて、競合店の、①商品品種・品目別・売価ライン別・品揃え在庫数量、②仕入先構成、③チラシ掲載商品の売価と在庫数量、これくらいは、毎週、必ず調査し、仕入れと品揃えに役立てることを欠かさないようにしたいものです。そうすることで、バイヤーとしての仕入技術力も上がり、よりよい品揃え、より売れる品揃えもできるようになるのではないでしょうか・・・・・。

(6)仕入れに行ったら、できるだけ数多くの仕入先(メーカー・卸問屋)を見て歩く。1日、少なくとも、6~8社くらいは見て歩く努力が必要。

いつも決まり切った、ほんの少数の仕入先しか歩いていないバイヤーさんが、案外、多いという話を聞きます。もっと、ひどいバイヤーさんには、ほとんど1社で仕入れを済ましているという人もいるそうです。こんな仕入れをやっていてはダメです。「うちの商品は全て売れ筋」という品揃えをしているメーカー・卸問屋などありません。だから、仕入れに行ったら、できるだけ多くの仕入先を見て歩き、一つ一つの商品をよく比較し、情報もとり、しっかり吟味しないと、売れ筋を見つけることはできません。また、手に入れることもできないでしょう。ちなみに、ファッションセンターしまむらのバイヤーさんは、本部での商談日には、20社くらいの仕入先、メーカー・卸問屋と仕入交渉をやっているとの話です。

「今」という時代は、「何が売れるか分からない時代」、「売ってみて(店頭に出して見て)、はじめてその商品が売れるか、どうかが分かる時代」と言われています。そういう、難しい時代にいることを忘れて、安易な仕入れを絶対することのないよう、肝に銘じておく必要があります。ほんの2、3社の仕入先を歩いて、成り行き型、その場その場で「そこにあるモノを買う」というような仕入れをやっては、いつまでたってもバイヤーとしての腕を磨くことは期待できないと思います。

こちらが仕入れたいと考えている条件を満たした商品が、どのメーカー、どの卸問屋にもあるという時代ではありません。どうしてもその商品を手に入れたいと思うなら、それが見つかるまでメーカー・卸問屋を歩き回る、探し回る、それが、本物のバイヤーではないでしょうか。「数多くのメーカー・卸問屋を歩き回るのはしんどい。それに面倒だ。これでもいいか」などという気持ちで仕入れをしている人が、いつまでもバイヤーをやっていられる時代ではありません。品揃えを全面的に任されているバイヤーさんは「店の生き、死に」を握っています。バイヤーさんが「仕入れ」により一層、真剣に取り組まれることを期待します。

ディリーファッションストアの「仕入れ」について考える ②  =完=

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資料室:ディリーファッションストアの「仕入れ」について考える①

ディリーファッションストア大手の「仕入れのやり方・進め方」を見て感じたこと。

ディリーファッションストア大手、ファッションセンターしまむら、ファッション市場サンキ等のバイヤーは、どんな「仕入れのやり方」をしているのか、また、「仕入れにあたって、どんなこと心掛けているのか」、とても気になりまして、あれこれ調べてみていくつか分かったことがあります。それは、ベテランバイヤーからみれば「当たり前のこと」ばかりかもしれませんが、「仕入れに際して考えねばならない6つのこと」として、以下に書き残しておこうと思います。

(1)1型当りの仕入数量をできるだけ少なくする

ディリーファッションストアは、小商圏対応型の小型量販総合フルライン衣料品店です。そのお客様は、ほとんどが「店の近くに住んでいる人々」です。車なら、5分、かかっても10分という、店からとても近い時間距離に住んでいる人々です。車で1時間もかかる遠いところに住んでいる人々ではありまんせん。店の対象商圏エリアは比較的狭い範囲(店から半径3㎞、広くとも5㎞)で、その対象商圏人口のベースも、7000世帯から10000世帯程度です。したがって、店に来るお客さんは、「よく顔をみかける人」が多く、月に何回も来店するお客が沢山います。ディリーファッションストアは、仕入れと品揃えにあたって、それらのことを十分に考慮しなければなりません。

なぜなら、お客さんは、店が考えている以上に、その店の品揃え在庫内容をよく知っているからです。したがって、同じ商品が大量にある品揃え、何十日も、長期間、同じ商品を置いている品揃え、このような品揃えは、出来る限り避けねばなりません。お客さんから、「あの店は、いつ行っても同じ商品ばかり。それが先月もあったし、先々週も、先週もおいてあった。もしかしたら、残り物ばかりじゃないかしら。ちっとも面白くない品揃えの店」という評価を下され、いずれ見捨てられてしまうことになるからです。

そうならないようにするには、「品揃えアイテム数をできるだけ増やし、なおかつ、同じものがあまり無い品揃え」をすることです。そして、これを実現するためには、「1店舗、1型当りの仕入数量、商品投入量を、極力、少なくする」必要があります。ディリーファッションストア大手、ファッションセンターしまむらは、そのような仕入れと品揃えを徹底して行っているということです。お客さんが、「先週、その店に行った時、買おうかなと思っていた商品が、今週、行ってみたらもう無かった。欲しいと思ったら、すぐ買っておかないとダメね」と思うような品揃えを考えているからです。小商圏対応型の小型量販総合衣料品店、ディリーファッションストアの品揃えはこうあるべきではないかと思います。

1型当りの仕入数量をできるだけ少なくするには、その考えに徹するというバイヤーの強い意志と、何故そうすべきかの深い理解が必要になりますが、これがなかなかできないバイヤーが、思ったより、沢山いるようです。その背景には、長い間、GMSを中心に、「品揃えアイテム数の絞り込みと1品大量品揃えをしなければならない」という考え方があったこともあるかもしれません。しかし、この考えは、ディリーファッションストアの仕入れと品揃えにはマッチしません。むしろ、まったく、その「逆」と言うことができます。安易に多数の「セット仕入れ」をしてしまったり、また、「仕入原価が、多少、落ちた」、といって、1型大量仕入れをしたりする、そういう仕入れは、ディリーファッションストアではやってはならないことです。

(2)「今、この商品は、いくら(売価)なら、何日で何枚売れるか」を考えて仕入れる

仕入れは、①今、売るもの、売れるもの、②もう少し先に売るもの、売れるもの、これをよく考えながら行なう必要があります。「仕入れる商品が、一体、いくらで、何日から何日までの間に、何枚売れるか」を考えないで仕入れをやっていれば、常に、過剰在庫に悩まされ、また、その商品処分と値下げで苦しい思いをすることになるでしょう。そして、いずれ、商品経営が行き詰ることになります。昔から言われていることですが、「仕入れよりも、損をせずに売り切ることのほうが難しい」からです。「安易な考えで仕入れをやってはいけない」ということですが、全く先のことを考えずに仕入れをおこなうバイヤーが、まだまだ、かなりの数、存在するのには驚かされます。

ファッションセンターしまむらでは、仕入れをする時、その商品品種・品目の、①今、を起点に、過去4週間の週別・売価ライン別・店別売れ数実績、②今、から4週間先までの週別・売れ数・昨年実績をよく見たうえで、③売価を設定し、④週別販売予測数量を計算し、それから仕入れを行うと聞いています。このように、予測を立ててから仕入れをし、そして、商品投入後の分析と微調整・修正を頻繁に行っているとのことです。、だからこそ、しまむらの商品回転日数は速く、値下げロスも少ない、ということなのでしょう。同業他社と比べて、はるかに効率的な商品経営をやっていると言えます。

仕入れの失敗は、大きな値下げロスをもたらし、粗利益率の著しい低下につながります。さらに、在庫過剰と、資金繰り悪化をもたらします。これがひどくなれば、商品経営だけでなく、商店経営そのものが危うくなります。バイヤーさんが、このことを、よく分かっていれば、その仕入れは、慎重、かつ、緻密、先のことをよく考えた上でするはずです。担当商品部門の商品回転日数も速く、値下げロスも少ないことでしょう。知人の業界通の一人は、ファッションセンターしまむらが強いのは、そういった、仕入れの基本原則ともいうべきものを徹底して守っているからだと言っています。ここは、大いに学ぶべきところです。謙虚に、素直に、仕入れのあり方・進め方を、もう一度、原点に戻って考え直してみる必要があると思いますが、多くのバイヤーさんはどう考えているのでしよう・・・・・・。

(3)その商品を、売場の、①どの場所・位置に、②どんな形態の陳列什器に、どう配置して、③何台、何尺(いくつの棚段、何フェイス、)で、④何枚、陳列投入するか、を考えた仕入れをする

ファッションセンターしまむらには「売場計画書」というものがあります。これは、商品部のコントローラー主導で、バイヤーと一緒に作成するものですが、そこには①~④のことが書かれています。数字と言葉と図で、具体的に分かりやすく書いてあります。店舗の売場担当者は、その売場計画書をよく見れば、バイヤーがその商品をどのように売っていこうと考えているのかがよく分かります。仕入れと販売計画、仕入れ商品とその売り方、これらがきちんと連動していないとよく売れません。当然のことですが、良い商品効率、商品回転日数も粗利益率も上げることはできません。

仕入れをする時には、これらのことをよく考えておくべきでしょう。「仕入れは、買ったらそれで終わり」ではありません。ここまでは、まだ、仕入れの第一段階です。仕入れという仕事が完了するのは、仕入れた商品を売り切った時です。そして、その商品の利益を計算した結果、儲かったか、損したかが判明した段階で、はじめて、仕入れという仕事の評価が決まるのではないでしょうか。

「この商品は売れない」と思った商品を仕入れてくるバイヤーさんはいないと思います。「売れる」と思うからこそ仕入れてきたはずです。自分の仕入れた商品には自信があり、カワイイはずです。仕入れた商品一つ一つについて、どうやれば、その商品が最も売れるか(売り方、見せ方、売場づくりなど)を考えるのは当たり前のことです。「売れる売場づくり」を真剣に考えて、その商品をできるだけ早期に、損せず、売り切ろう、とバイヤーは常に考えて仕入れを進めるべきだと思うからです。

ところが、仕入れにあたって、これら「当たり前のこと」をきちんとやっているバイヤーさんは、意外に少ないという話をよく聞きます。「仕入れた商品が、倉庫に入荷したら、それで仕入れは完了した」と思っているバイヤーさんが、まだかなりの数、いるようです。自分の仕入れた商品が沢山売れ残っていても、それほど気にしていない。口先では、「失敗した。こんなに売れ残るとは思わなかった。こんな値下げが出るとは考えてもいなかった」などと、言い訳にもならない言い訳を、平気で言うバイヤーさんがいる店もあるとのことです。これではダメです。そんなバイヤーは自然に消えていく、そういう、「バイヤーの仕入れと、その評価に厳しい」店にしていかねばならないと思うのですが・・・・。

ディリーファッションストアの「仕入れ」について考える① 完

   「仕入れ」ついて考える②に =続く=

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資料室:連結決算で見る「三喜グループ」の概要とその実力

019三喜(以下、サンキと略)グループの平成21年2月期の売上高推計は約526億8200万円(連結決算)。サンキグループの構成は(株)三喜グループ、①株式会社・常総三喜、②株式会社・東葛三喜、③株式会社・埼京三喜 、④株式会社・常磐三喜、⑤株式会社・九州三喜、⑥株式会社・新潟三喜の6社、そして、⑦株式会社・東北三喜、⑧北関東三、⑨株式会社・三喜と、北海道地区の三喜協同衣料(株)、この10社で構成されているようです。しかし、株を上場しておりませんのでその詳細をつかむことはできません。その全貌をなんとか掴もうと、様々のデータ・資料をかき集め、まとめてものが(表-1)です。三喜グループの全貌が少しは見えてくるかもしれませんので、じっくりご覧ください。

021(図-1)は、サンキのホームページにある、(株)三喜グループ6社と、(株)北関東三喜の 店舗一覧表から作成した、サンキの売場面積規模別店舗数グラフです。サンキグループの店舗をその売場面積規模別に見てみますと、最も店舗数が多いところは、551坪~650坪で26店舗。第二位が、351坪~450坪のところで24店舗。第三位が、451坪~550坪のところで20店舗となっています。サンキの店舗面積規模は、ファッションセンターしまむらの1店平均売場面積規模は約310坪前後、新規出店店舗で約340坪~370坪と比べると、その1.5倍~2倍、最大は約3倍まであります。サンキにとって、ファッションセンターしまむらは、最大・最強の競争相手といってもいいと思いますが、その競争相手の2倍から3倍の大きさの売場面積規模の店で対抗していると言うこともできます。

024(図-2)は、先と同じグループの、県別・売場面積規模別・店舗数一覧表です。(北海道地区のサンキグループの38店舗は除く)。最も店舗数が多いのは、茨城県の21店舗、第二位が千葉県で19店舗、第三位が、新潟県・15店舗となっています。東京都・4店舗、神奈川県・0店舗と、首都圏における店舗数が少ないところはファッションセンターしまむらと似ています。これは、しまむら同様、出店時における出店条件設定、とりわけ、「支払家賃の設定」が厳しいからかもしれません。ちなみに、ファッションセンターしまむらの基本的家賃設定は、売上比5%以内と言われています。また、サンキの出店交渉では、当初、提示される家賃が、月坪当り1000円~3000円ということもあるということです。また、月坪当共益費の提示も、相当、厳しい数字を出しているのではないかと推測されます。(表-1)、(図-1)、(図-2)で、サンキグループの現時点における全貌が、多少なりとも見えてくると思いますが、果たして、お役に立てたでしょうか・・・・・。

002次にあげる何枚かのチラシは、サンキグループの大型店舗のひとつ、ニューサンキ柏店のものです。サンキは、かつて、といっても、15年前、20年前の話ですが、セールチラシをバンバン打ち込んでいました。しかし、10年前あたりから、月間セールチラシ本数を極端に減らしました。同時に、チラシサイズも、ほとんどがB4サイズになりました。新規開店セールチラシでさえもB4サイズが多いように思います。効果の無い広告宣伝費の無駄を徹底的に排除したのかもしれません。それは、「別にセールチラシを撒くかなくても、”サンキの安さと品揃えの豊富さ”が分かっているお客さんは店に必ず来てくれる」という、絶対の自信を持っているからでしょうか・・・・・・。

003

次の2枚目、3枚目のセールチラシも、ニューサンキ柏店のものです。7月の「夏物・緊急値下げセール」、そして、8月の「夏の処分セール」チラシ。

006

3桁の売価が目立つ、「安さを前面に打ち出したセールチラシ」です。この3枚のセールチラシにサンキの特徴が、沢山、盛り込まれていると思いましたので載せました。サンキのセールチラシの一端が見えるのではと思った次第です。

ディリーファッションストア大手、しまむらに次ぐNO.2位、量販大型総合衣料品店チェーンの老舗、「サンキグループの概要とその実力」を、表と図にまとめて、なんとかつかもうとやってみた次第です。

 連結決算で見る「三喜グループ」の概要とその実力  = 完 =

しまむら、あかのれん、サンキ、サミットコルモなど、量販総合衣料品店の月別販促セールチラシを分析研究レたブログ。

チラシ情報源-衣料スーパー編

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資料室:経常利益率比較でみる注目衣料品小売企業の実力

001減少続く、各種小売業の年間衣料品売上高

日本チェーンストア協会の「年間統計-年間衣料品売上高」の推移をみると、2000年を100とすると2009年度はその48.8%、約1兆4000億円も売上高が減少している。また、日本百貨店協会の「商品別年間売上高-衣料品」によれば、2005年を100とすると2009年はその77.6%、年間売上高は約6700億円減少。この二つの数字をみると、「衣料品の売上不振が足を引っ張っている」とか、「衣料品は儲からない」という見方をする人が圧倒的に多いのはよく理解できます。

003

また、商業動態統計調査(商業動態分析:経済産業省)の「百貨店&スーパーの商品別販売額推移(前年同期比)」でも、衣料品売上高の「前年割れ」が長期間(平成16年~平成21年)続いている。「やっぱり、衣料品はもうダメだ。前途は暗い。さらに売上の落ち込みが続くだろう」という悲観的見方が多いのも納得できる。しかし、これらを、「衣料品はどこでも”前年割れ”。伸びていない。うちの衣料品の売上高が伸びないのは、この大きな流れがあるからだ」などと言って、努力不足を棚上げしたりすること

006_2のないようにしたいものです。というのも、衣料品を扱っている全ての小売企業の売上高が減り続けているわけでわないからです。確かに、長期間、衣料品不振、売上前年割れが続いていますが、その厳しい状況下でも、売上と利益を大きく伸ばしている一群の衣料品小売企業があるからです。それは衣料スーパー・大型カジュアル衣料品店です。(図-2-業態別にみる衣服の年間販売額(我が国の商業・ダイジェスト版-経済産業省)。ファーストリティリング、ファッションセンターしまむら、ポイント、西松屋チェー

002_2

ン、ユナイテッドアローズなどの衣料品小売企業がそれにあたります。これらの企業の経常利益率を他の業種・業態小売企業、例えば、GMS、食品スーパーなどと比較してみれば、「衣料品悲観論」に走りすぎるのは、あまりに一方的な見方ではないかと思います。時流の変化、消費者の変化、これらの変化に素早く対応できなかった百貨店やGMS、食品スーパーなどの衣料品部門の売上不振だけを取り上げて、「衣料品全部ダメ論」を言うのは、ちょっと偏りすぎではと考えています。「状況は厳しいが、その

003_2中で、伸びている企業がある」という事実を見落としてはならないと言いたいからです。そして、その事実が、「これからの時代の衣料品小売企業のあるべき姿」を示唆しているかもしれないと思うからです。「衣料品はダメだ。ダメだ」という前に、ファーストリテイリング、ユニクロ、ファッションセンターしまむら、ポイントなどの衣料品小売企業が、大手GMSや、有力食品スーパーと比べて、彼らをはるかに凌ぐ素晴らしい業績、高い営業利益率、経常利益率をあげている、その背景に何があるを徹底的に調べる必要があります。そして、そこで分かったことを、積極的に自店の衣料品部門改革に取り入れ、努力する、そういう取り組み姿勢を持つべきだろうと思うのですが・・・・・・・。

経常利益率比較でみる注目衣料品小売企業の実力  = 完 =

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 チラシ情報源-衣料スーパー編

 

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資料室:「売れる!チラシ販促セールづくり」に取り組む

セールチラシは「必要経費」ではなく「投資」と考える。「投資なら、そのリターン、費用対効果=投資効率=が厳しく追及される」。

ディリーファッションストアの年間販促セールチラシの打ち込み本数は60本~70本。また、売上比広告宣伝費率は約2%前後です。例えば、年商500億円なら、(×2%)で、約10億円という巨大な額になります。しかし、その割には、「費用対効果」の追及はそれほど厳しくない店が多いように思われます。

セールチラシを打つために使った広告宣伝費は、「売上が増える、増えないに関係なく、やめてはならない必要経費なのだ」、または、「やめられない必要悪」と考えているからでしょうか。年間60本~70本も打ち込むチラシ販促セールで、「これは売れた!。ヒットした」というセールチラシは一体、何本あったか、真面目に振り返ってみれば、随分、無駄な金を使ってしまった(というより、捨ててしまった)ことが分かるはずです。「無駄金を使ってしまった」と、後悔することのないよう、真剣に、必死になって、「売れるチラシ販促セールづくり」に取り組むべきではないかと思います。

002_2チラシ販促セールの企画にあたって、まず、最初に必ず考えなければならないことは、そのセールチラシの「狙い・目的・目標」と、その「方向づけ」です。どんなセールチラシをつくるか、セールチラシには(図-1)の、A、B、C、Dの4つの象限があるとします。現在、見られるセールチラシの多くは、①A象限=(低価格訴求×ノンブランド品)のものです。次に多いのが、②A、B、C、この3つの象限を組み合わせたものです。しかし、「このチラシは効果大であった」というものは極めて少ないように思われます。何故、

004_2効き目がなかったのか、よくよく考えるねばなりません。セールチラシが効かなかった理由をひとことで言ってしまえば、「真剣さが足りなかった」ということに尽きるでしょうが、それは、セールチラシ企画にあたって、商品選定、売価設定、品揃えの中身、日々売上目標設定、売場づくり、売場担当者の意欲アップ等々、バイヤー、売場担当者、全員一丸になって、本気で「売れるセールチラシづくり」に取り組んだのかということです。「売れるセールチラシづくり」には、それらのこと(図-3)を、十二分に検討、打ち合わせす

005ることが絶対必要条件であるからです。ここを手抜きした「セールチラシ」には効き目などありません。このことは、ほとんどの店の人が、絶対、やらねばならないこと、とても重要なことだと分かっているにもかかわらず、それをやっていないところが多いのは不思議でなりません。冒頭で述べていますが、やはり、「セールチラシは、売れる、売れないにかかわらず、やめてはならない必要経費なのだ」という意識が強いからではないかと思うのです。繰り返しになりますが、「セールチラシづくり」に真剣さが足りないの

002_3 ではないでしょうか。「売れるセールチラシ」は、それに関係する人々、全員が、真剣になって取り組めば必ずつくることができます。いい企画も出てきます。そこのところを決して忘れないようにしたいものです。ところで、セールチラシ企画にあたって、少なくともこれくらいの調査分析はやっておかねばならないと考えるものを-当方の経験則で恐縮ですが-、(表-1)、(表-2)、(表-3)に まとめてみました。「こんなことは、とうの昔からやっているよ」と言われてしまえばそれまでですが、

004_3①自店の競争相手店の月別セールチラシ(チラシ散布日、チラシサイズ、企画内容詳細)、また、同じ項目で、②ファッションセンターしまむらの年度別・月別セールチラシ、そして、③しまむらの月別チラシ、商品品種別・売価ライン別 掲載頻度数(出現回数)、この3項目だけは、是非、手抜きせずやっておかれることをお奨めします。しまむらのセールチラシ現物を必ず入手し、それらを月別、日々別、時系列に整理しておくことも忘れてはなりません。そして、それらのチラシを徹底的に分析研究すれば必ず「売れ

007_2るセールチラシづくり」に役立つはずです。これぐらいのことは、ほとんどの店の人が既にやっていると思われるかもしれませんが、そうではありません。残念ながら、極めて少数だと言うしかありません。ディリーファッションストア各社のセールチラシを何年にもわたって、いろいろ分析研究し、多くの店の人の声も聞いてきましたが、「本当に、効き目のあったセールチラシ、著しい売上増をもたらしたセールチラシ」はわずかしかないことに驚きました。そんなわけで、老婆心というとなんですが、あれこれ考えたことを一文にした次第です。

  「売れる! チラシ販促セールづくり」に取り組む   = 完 =

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資料室:ファッションセンターしまむらの2009年度・既存店・月別売上高前年比の推移」を見て考える

ファッションセンターしまむらの2009年度(2009/3-2010/2)「既存店・月別売上高前年比の推移」概況

2009年度で、既存店・月別売上高前年比が100%を超えた月は、2009年3月~2010年1月の11ヶ月間で6ヶ月(2009/4月・5月・6月・7月・9月・12月)。

「前年割れ」した月は、2009/3月・8月・10月・11月・2010/1月、この5カ月。

002「前年比100%超の月」と、「前年割れの月」この2者に分けてよく見ていくと、()前者は、前年同月の既存店・月別売上高前年比が「大幅に前年割れしている月」が多く、また、()後者は、前年同月の既存店・月別売上高前年比が「100%超、もしくは、前年割れが小幅な月」に見られる。

「今年の当月の売上高前年比が良い(=100%超)のは、前年同月の売上高がとても悪かった(=前年割れだった)からです」というケースはよくある話です。ですから、今年の既存店・月別・売上高前年比が100%超だからといって単純に喜べません。しまむら

004の2009年度2月期の既存店・月別売上高前年比の推移にもそのことが言えるのではないでしょうか。ここが気になるところです。しまむらで、もうひとつ気になるのは、「前年同月の売上は”前年割れ”だったが、今年の同月も「前年割れ」している」というケースがいくつか見られることです。例えば、8月、10月、11月などがそのケースです。

「しまむら」といえども、店舗数が1000店舗を超えてくると、既存店の月別売上高を前年比100%超に持っていくのはそう容易なことではないということでしょうか。なにか画期的な特性・機能を持った独創的な新製品開発とその独占的提供など、強力なインパクトのある品揃えをしていかないと売上を伸ばすことができない時代になっているとも考えられます。もしかしたら、「しまむらの品揃え、商品政策が転換点にきている」のではないかと考えられないでもありません。

「ユニクロ(国内)」、「ニトリ」、「餃子の王将」、3社の既存店・月別売上高前年比

最近、市場で「超元気組」と囁かれている、この3社の2009年度(09/3-10/2)の既存店・月別売上高前年比の推移を見ますと、

「前年(2008年度)の各月の売上は「前年比100%超」が多く、なおかつ、今年(2009年度)の各月も「前年比100%超」が多い、そういう結果になっています。2年連続で、各月の売上高を伸ばしている(前年比100%超)月が多く見られます。

ここが「しまむら」とちょっと違うところですが、一体、どうしてそんな結果=高い成果を達成できたのか、そこのところをしっかり分析・研究しておく必要があるように思います。SPA型だからそれができたのか、独創的な商品開発力と提案力をもっていたからなのか、多額の広告宣伝費を投入し圧倒的な宣伝力で押し進めたからなのか等々、3社が、「2年連続、各月・既存店売上高前年比100%超」を達成できているワケがあるはずだからです。ファッションセンターしまむらが持っていない「なにか」を、この3社には持っていたのかもしれません。その、「なにか」をつかめれば、不況、デフレ、消費低迷で、多くの小売企業が苦しんでいるこの厳しい時代でも、売上を伸ばし、利益を伸ばすことができるのではないかと考えられるからです。

ファッションセンターしまむらの「2009年度・既存店・月別売上高前年比の推移」を見て考える

           =完=

ディリーファッションストアのチラシ販促セールの研究をまとめたブログを別に立ち上げました。なにかのお役に立てるのではと思っています。ぜひ、ご一読ください。

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